2004年12月後半の日記
by tom tanabe マグパイへ戻る
2004年12月16日
昨日は例によってリバプールへ出かけ、帰って来てから日記をアップしようとしたら本日木曜日に来るはずだった不動産屋がいきなり5時に客を連れてくるということになり、大慌てで自分の部屋を片付け、彼らが帰る6時過ぎまで付き合い、7時から始まる我がクラブの忘年会へ出かけたので、書く時間がありませんでした。
そう、年末で忘年会のシーズンなんですよね。
飲酒運転も増えるでしょうね〜。 僕はアレルギー体質のためにアルコールは全く駄目なので、こういうシーズンになると友人達にも重宝がられております。
というのも車社会のオーストラリア、どうしても車で出かけてしまいますが忘年会にはアルコールはつき物。
女房も僕と一緒に出かける時には思いっきり飲めると喜んでおりますが、近くに住む友人達にも僕が飲まないのを知っているのか乗せてってくれと頼まれます。
年末は取り締まりも厳しくなりますから。
取締りと言えば、オーストラリアではついに「ドラッグテスト」が始まったようです。 そう!運転中の薬物検査。
つまり飲酒運転取締りのときに、特殊な検査器具を使って酒以外にもマリファナや覚せい剤等を検出するものです。
たいした器具ではなくて小さなブルーのプラスティック製のカードのようなものをドライバーに舐めさせて唾液を採取し、その場で試験薬を使って判断するようです。
で、昨日その「ドラッグテスト」で捕まったオーストラリア第一号者という人がテレビのインタビューに出ていたが、彼の場合マリファナ(大麻)使用が検出されて、現在交通(違反の)裁判待ちのようです。
テレビで彼は「マリファナ」はやっていたが、それは捕まった2週間も前の事で、運転中にはやっていなかった、だから罰則を受けるのは不当だと。
裁判の結果がどう出るか判りませんが、確かにマリファナや覚せい剤をを使用して酩酊状態で運転されるのも怖いが、その時にやっていなくともこの検査で検出されてしまうのなら、こりゃ〜オーストラリアでは思いっきり捕まってしまう人が増えて混乱してしまうでしょうね。
マリファナなんてオーストラリアの州によっては個人使用は認められているところも有ったような気がするが、酒と同じように運転する時には使用は禁じられています。
しかし数日前に使用したのに検査で出てしまう場合はどうなるのか。
日本では覚せい剤が蔓延していて、撹乱した中毒者の殺人事件などが起きていますが、この検査で正確な結果が出るのなら、確かに覚せい剤中毒者などはこの手の検査で、運転免許停止もしくは取り消しもありではないかと思いますが。
このドラッグテスト始まったばかりですが、このマリファナで捕まった場合罰金300ドルおよび「減点3点」なのだそうです。
これってスピード違反並でたいして重いとも思いませんが。
運転免許の話題をもう少々。
オーストラリアの長〜い夏休みが始まって、街には運転の練習をする、「L(練習)」プレートをつけた車や、はたまた日本で言う若葉マークの「P」プレートをつけた車が増えています。
で、ほとんどがティーン・エージャーで若気の至りというかぶっ飛ばすのも多いし、事故も多いんですよね。
特に夜な夜な若者同士で「爆走」に出かけるなんてのは日本でも多いと思いますが、これらの問題に政府は本腰を入れ始めているようです。
夜10時以降は「P」プレートドライバーは運転させないなんてアイデアは何度も出ておりますが、まだ条例化はされていないようです。
パワーのある車、ターボやスーパーチャージャー付き及び8気筒以上の車には「P」マーク保持者には運転させないという条例はどうやら決まったようです。
また「P」の時にスピード違反などを起こした場合には、以後その「P」期間が終了するまで、自分一人でしか運転させないとかの案も。
つまり同乗者禁止というわけです。
確かに自分が18歳になって免許を取得した当時を思い出すと無茶な運転もしていましたが、しかしオーストラリアでは「P」プレターが危険だとは(僕だけかもしれないし、夜中に出かけてないので)それほど感じず、一番怖いのが運転は下手なのになぜか自信たっぷりにぶっ飛ばす「オバサン」達ですな。
毎週水曜日にリバプールへ弓の稽古に出かけるので高速道路(M−5といいます)を使うのですが、制限速度110キロのところを130キロ以上出して僕を追い越していく「オバサン」が、携帯電話片手だったり。
つまり話に夢中で自分の出している速度がぜんぜんわかっていない。
昨日も追い越し車線をぶっ飛ばしって来た車が、いきなり僕の走る車線に割り込んできた。
まるでレース中みたいな車線変更の仕方なので、てっきり若者がレース気分でぶっ飛ばしているのかと思った。
で、その車のドライバーを良く見たら何と携帯片手のオバサンなんですよね。
つまり彼女は話に夢中になって追い越し車線を走って来て、前方に車が有るのに気が付くのが遅れた。
でこのままでは追突すると思ったのか、急ハンドルで僕の車線に割り込んできたのです。
それでも彼女は電話を切らずにそのまま話してるんですよね。
こういうのが一番怖いです。
クリスマスシーズン、皆様も運転はお気をつけて。
2004年12月17日
クリスマスシーズンに入り、僕の予想した通りボンダイ・ジャンクションは大変な交通混雑。
巨大なウエストフィールド・ショッピングセンターが完成した時に、すでにこのような状態になるだろうとは予測していたんですけどね。
問題はこのショッピングセンター、サイズの割に駐車場への入り口に面している道路が細すぎるし、だいたい入り口の数も足りないのではないかと。
僕としてもなるべくこの時期ショッピングは避けたいのだが、クリスマスショッピングはどうしても必要。
本日もやっとの思いで駐車場に入ったら、開いているところがなかなか見つからず駐車場の中をぐるぐる走り回る羽目に。
で、ショッピングを終えて車に戻ってきたと思しき父子がいるので女房がすかさず車の窓を開けて「Are
you going?」と尋ねると、人の良さそうなそのオジサン、ニコニコ微笑みながら「Yes」というので、僕は車を横につけてその父子が荷物を積み終わるのを待っていた。
するとそのオジサン女房の方を見ながら「わざとゆっくり時間をかけて荷物を積んだりしちゃいましょうかね〜」とニヤニヤ笑いながら冗談を言うので僕らも苦笑してしまった。
冗談とは裏腹に彼らは手早く荷物を積み込むと、僕らのためにそのスペースから出て行ってくれた。
彼らが出て行くのを待っている時に、僕は前から日記に書こうと思っていた事を思い出したのです。
今のクリスマスシーズンには関係なく、ショッピングセンターの駐車場や道のパーキングメーターで空きが少ない時に、出て行きそうな車を見つけてウインカーを出し、その車が走り去るのを待つ場合の事です。
日本なら他の人がそのスペースに入りたいと待っているのを知ったら、エチケットとして手早く車を動かそうとしますよね。
日本人すべてがそうではないでしょうが、少なくともマジョリティーは。
ところがオーストラリアではこういう場合「わざと」ゆっくり時間をかけて待っている人を「じらす」行為に出る人が本当に多いです。
あれはいったいどういうメンタリティーが元になっているのか判りませんが、人が待っていると判ったと単に平気な顔で思いっきり時間をかけて引き伸ばすという、非常に屈折した行動に出る人が多い。
じつはオーストラリアに来た当時、気の短い(日本人の)僕だけがそう感じているのかと思った事も有るが、オーストラリア人の女房も確かにそういう「意地悪いのが」結構いると言う。
僕は男女差別はしたくは無いが、特に年齢に関係なく女性にこういう行動をとるのが多い。
まさに女性への蔑称「ビッチ(ビッチィ)」そのままの行動を取るんですよね。
ビッチとはメス犬の意味があるが、女性を軽蔑してよぶ場合にも使われる。 ですから「ビッチィ」とはまさに「意地の悪い」の訳そのままなんですよね。
今までの僕自身の経験をいくつか書いてみます。
最悪なのは待っている車が横について「Are you going?」と聞かない場合、延々とその車が有る限りわざと発車しないというのがいる。
結構待っているのになかなか動こうとしないので「そうか、この運転手は誰かを待っているのか」と諦めて、道の反対側に空いたスペースが出来たのでUターンをして駐車したら、やおらその「ビッチ」はエンジンをかけて出て行ったなんてのも何度か経験しています。
「Are you going」と聞く、つまり「次に停めたい車が待っている」と認識してもらっても逆効果の場合も経験しています。
僕が窓から聞いたら一応「Yes」とは言った物の、なかなかエンジンをかけない。
何をやってるのだろうと思って見ていたら、その女(そうビッチ)何とサンバイザーに付いている鏡でまず髪を梳かし始めた。
う〜ん、じらされているなと僕は全く見ない振りをして平然を装っていたら、何と今度は口紅を出して化粧を始めた。
もう完全に「じらして」いるんですよね。
こういう馬鹿ヤローが多いから、僕だけでなくそういう「イジワル」された経験をしているオーストラリア人も多いという事。
だから本日の駐車場ですぐに動いてくれたその父子のような「冗談」も出るんですよね。
つまり僕が待っている時に気を利かせて手早く動いてくれたわけですが、そのオジサンはすぐに動かない馬鹿ヤロ〜(もしくはビッチ)が多いですよねと言う代わりに「冗談」を言ったわけですが、ほんとこういう事をやる人間というのはどういうメンタリティーなんだろうかと。
永年日本を離れている僕ですが、日本にはこのような「ビッチ」は少ないだろうと思っています(願っています)がどうなんでしょうか?
では皆様良い週末を。
2004年12月20日
昨日は女房の誕生日で、珍しく我が家で友人達を呼んで誕生日パーティーなぞを。
で、昼から始めたオージースタイルのパーティーですから当然のごとく、バーベキューなんですけど、これは「オトーサン」の分担とこの国では決まっているようで、ラムカツレツ(骨付きラム)や娘が仕入れてきた、鹿肉のソーセージなどを焼かされていたのですが、いやはやなんとも暑くて参りました。
なんだか昨日は思いっきり気温が上がりバーベキューのガスバーナーの前に立つ僕は熱風にさらされて料理しておりました。
こういう日はコールドディッシュがメインのメニューの方がいいですな。
さて、
女房がオーストラリアの女子校で日本語を教えていた当時、何度か生徒達を引率して外国旅行に出かけました。
オーストラリアの他の学校はどういうシステムになっているのかは知りませんが、女房の教えていた学校では中学3年生、高校1年および2年生の(3学年にまたがる)希望する生徒だけを連れて外国に修学旅行に出かけていました(もちろん現在も同じ旅行は続いているはずです)。
日本の修学旅行と違うのは、それぞれの生徒が興味を持つ内容が反映された目的地になっているのです。
あるグループはギリシャへ歴史を勉強に出かけ、またあるグループは建築物を見て回るといったように。 オーストラリアの学校の休み期間に出かけるわけですが、旅行は長い場合2週間近くにも及ぶこともありました。
で、先生として引率していくのですが費用は無料ではなく、ほとんど生徒達が払う旅行費用と同額を払うわけですが、一応団体旅行なのでかなり割引の値段にはなっていたと思います。
その上先生という職業柄その費用も税金控除の対象になるので、自費で出かけると言ってもかなりお得な費用で有意義な旅行が出来るので女房は進んで参加しておりました。
しかし、一応先生として行くので旅行中、生徒達に事故など無いように気が抜けない旅行でもありました。
幸い女房が出かけた旅行では何事も無かったのですが、先週の新聞に他の学校の生徒がこの修学旅行中にイタリアで強姦事件に巻き込まれたという記事が出ておりました。
その被害者の生徒とその両親は学校の手落ち、監督不行き届きであると訴訟を起こし、賠償金を請求していると出ていて、記事の詳細を読んでみるとあまりに「ふざけた話」なのでちょっと書いて見ます。
何がふざけているって、この被害にあった女子生徒は札付きのワルだったようで、旅行中毎晩門限を破っていたとか。
で、事件が起きる前から何度も先生に注意を受けていたらしい。
ところが全く「蛙の面に水」のごとく全く言う事を聞かなかったらしい。
何しろ行った先がイタリーで、若いオネーちゃんが夜な夜な一人で出かけていたのですから格好の標的になり、結局地元イタリア人のニーちゃんたちにナンパされて、集団でレイプされてしまった。
ところがこの娘と親は学校を訴えたんですな。
引率の先生がちゃんと見張っていなかったから娘が被害に遭ったと。 で、学校側も多少の非を認めてしまって幾ばくかの慰謝料を払ってしまった。
ところがそれだけでは収まらないと裁判が継続しているうちに、一緒に旅行に行った他の生徒達が立ち上がったのです。
つまり旅行中同室だった生徒や同級生達が、この馬鹿娘のために学校側が窮地に立たされているのは耐えがたいと。
進んで生徒達は学校のために証言を始めたのです。
内容を見ると、この娘があまりにも破廉恥なので、同級生達も何度も彼女に注意を与えていたらしい。
また引率の先生の中には(男の先生)何度注意しても聞かないので持余してしまい、その娘に注意しながら泣き出す先生もいたらしい。
ですからこのような事件が起きても不思議ではない状態だったらしいが、しかしさすがオーストラリア、学校を訴えて慰謝料請求しちゃうんですよね。
こういう思考回路というのは確実に訴訟の国アメリカの悪影響ですな。 自分のミスを他人のせいにするだけでなく、賠償金まで請求しちゃうって。
こういう話を聞くと僕は本当に腹が立つ。
こういう馬鹿な訴訟がオーストラリアでは山のようにあります。
前の日記に書いたように走る電車の窓(というよりやっと頭が出せるくらいの小さな換気用の窓)から無理やり上半身を出してスプレー缶で車体に落書き(グラフィッティ)をしている時に、線路脇の標識に頭を打って怪我をしてしまった少年が鉄道会社を訴えたり。
この国では泥棒が押し入った先の家で、つまづいて階段から落ちて怪我をしたと言ってその家の持ち主を訴えられるのではないかとお思います。マジで。
少なくとも日本ではこのような馬鹿な訴訟問題は少ないと願っています。
2004年12月21日
女房の誕生日に贈ったプレゼントの写真を昨日の日記に入れるのを忘れてました。
一緒になって34年も経つと、毎年毎年贈る物のアイデアが枯れてきて、今年も何にしようか迷っていました。
お互い「欲しい物」が判れば簡単なのですが、別にとりたてて無い場合には本当に苦労してしまう。
で、今年は単刀直入に何が欲しいか尋ねたら「先日ある店で見た靴がとっても素敵なので」と言う。
これは幸いとすぐにそれを今年の誕生日プレゼントに決定。
考えてみると女房は「靴」が大好きで、お気に入りの靴屋にしょっちゅう見に行っているようです。
で、靴をプレゼントするということは残念ながら本人には内緒でというわけに行かない。
形や色、またサイズだけでなくその人の足の形に有ったものでないといけないわけで、本人が履いてみてから決めるべきもの。
ですからこのプレゼントも本人に買いに行って貰らった。
買ってきたその靴を見て僕は思わず「吹き出して」しまった。
何か半分冗談のようなこの靴は、「Miu Miu」というイタリーのメーカー製らしい。
そう靴とソックスが一体なのです。
(正確にはソックスに見えるが、外から見える部分だけがカバーされているのです)
写真に撮ってみたら足が入っていないので、ソックスの部分がえらく細く見えて異常に細長い靴に見えますが、靴のデザイン自体はそれほど変わっているとは思えない。
中に入っているように見えるソックスは取替えがきかないんですよね。
汚れたり、穴があいたり、飽きてしまったらどうするんでしょうね。
使い捨てじゃあるまいし、多分その部分を切り取って普通の靴として使用するんでしょうけど、そしたらこの靴の面白さがなくなってしまう。

↑写真に撮ってみたらソックスのブルーが綺麗に見えます。
上に書いたようにソックスに見える部分は外側だけで、底の部分にはソックスは入っていません。
さて、先日新聞を読んでいたら「ジェネレーションギャップ」の事が出ていて、その中に「カーボン用紙」の事が出ていた。
今の若い人にはこの「カーボン用紙」が何だかわからない人がかなりいるらしい。
考えてみると、確かに僕もここ何年も使った事が無い。
昔は機械式のタイプライターにも、はたまた領収書を書いたりする時にも必ずカーボン用紙を挟んでやっていましたよね。
若い人が何だか判らないなんて物がどんどん増えています。
レコードにしても円盤型のアナログレコードも実際には見たこと無いっていう若い人も出てくるだろうし、電話もダイヤル式も少なくなっていますよね。
「ダイヤル回して、」なんて電話をかけるっていう意味だというのも通じなくなるんでしょうね。
時計にしてもデジタル表示が増えてますが、ネジや取っ手を回すときの表現で「時計回り」または「反時計回り」なんて言いますが、それさえ何だか判らない人も出てくる。
アナログカメラもどんどん減っているし、特にデジタル化に伴う技術革新の嵐は恐ろしい勢いで進んでいて恐ろしいばかりです。
と、ここまで書いていたら横のテレビで「妊婦を殺して腹を裂き中の赤子を盗んだ女性」ってのをやっていて、いやはや「ビックリ」。
これはアメリカでの事件らしいが、もうわけがわからないのは全く見ず知らずの妊婦をネットのチャットで知り合って、殺害した上に腹を切り裂いた。
で、中にいた胎児が生きていたのでそれを自分が産んだ子にしてしまったらしい。
で、もっと驚くのがその犯人の女性の亭主もその近所の人々も自分が産んだという話を信じていたって言うのです。
近所の人間はともかく亭主までが信じてたって、その亭主テレビニュースに出て「知らなかった」って喋っていましたが、何が何だか本当に僕にはわかりません。
ハァ。
2004年12月22日
本日水曜日の日記はお休みいたします。
2004年12月23日
昨日も例によってリバプールへ出かけ、蒸し暑くなく快適な夏の日差しの中で練習を楽しんでいました。
昨日は僕の弓の先生のトニーが貸してくれた「コンパウンド・ボウ」という弓を初めて使ってみました。
http://www.hoyt.com/products/vtec.tpl?cart=1103751947329945
↑のHoytという弓具メーカーのホームページを見ていただくと判るが、非常にメカニカルで複雑な構造になっています。
僕が使っているリカーブというのはまだ一般的な「弓」のイメージの形をしていますが、これは随分と違うでしょ。
確か「ランボー」という映画の中で主人公がこの弓を使っていたらしい。
少ない力でも非常に強い発射力があり、まさに凶器にもなりうる程のスピードで矢が飛んでいきます。
このコンパウンド・ボウ僕としてはあまり興味が無かったのですが、「考えるところ(後述)」があって借りてみたのです。
興味が無かったと言うのは正確ではなく、じつはメカ大好きな僕にとって、このコンパウンドという弓に手を出したら、とことん「構造」の方にのめり込んでしまい、本来の矢を射るという楽しみから外れて行ってしまうのではないかという自分自身への危惧です。
いったんこの弓に手を染めたら上下にあるカムの形を自分で変えたり、いやそのカムを自製したりと、凝り出してしまう「自分自身」が見えているので。
そしてこのように機械の力で矢を射っても「スポーツ」という体を使って楽しむというのからは少し外れてしまうのではないかと。
だからこそこの弓はオリンピックのアーチェリー競技の種目にも取り入れられて無いのではと。
で、なぜそのコンパウンドを借りて見る気になったのか。
それはどうも僕の体がリカーブよりもコンパウンドに向いているのではないかと考えたからです。
つまり最近はリカーブで結構良い成績が出せるようになって来たのですが、僕の場合、左肩(右利きの僕の場合は押し手側)の腕の付け根の部分の構造がどうも普通ではない。
その上、僕の腕は肘の所が真っ直ぐ伸びず、いくら腕を前方に真っ直ぐ伸ばせと言われても曲がっているので、それを知らないトニーには最初の頃随分と注意を受けた。
いくら注意されても腕を真っ直ぐ伸ばさないで射るので、これはおかしいとトニーも気づいたみたいだが、じつは僕の腕は生まれつき曲がっているのです。
弓を始めるまで僕の腕が曲がっているとは気が付かなかった。
平らなテーブルの上に腕を置き、テーブルの表面にひじと腕の付け根を密着し、そのまま手首を真っ直ぐテーブルの表面につけようとすると普通の人なら問題なく腕の付け根、肘、手首の3点がテーブルの表面に触るはずですが、僕の場合は肘が「く」の字になっているので、腕の付け根と肘を付ければ、手首は全くテーブルの表面に届かないし、また肘と手首を表面につければ腕の付け根がテーブルの表面から離れてしまう、肘を支点にシーソーのような動きをしてしまうのです。
他の人が左腕(押し手を)を真っ直ぐ的方向に突き出して射っているのを見ると、自分のが「く」の字に曲がっているのでなんとも形が悪い。
しかしそれは生まれつきの体型なので治すわけに行かず、そのまま射っていてそれなりの結果も出るようになって来ていたのですが、試合などで多くの矢を射るとどうしても肘の曲がりが「肩」への負担になるようだと気が付いた。
つまり真っ直ぐ腕を伸ばせる人の場合は「骨と骨」とで支えるというかそれほど筋肉を使わずとも、弓を一杯に引き絞った状態でも押し手側にはそれほどの負担はかからないのだが、僕の場合は人一倍筋肉を使って安定させなければならないからではないかと。
で、このコンパウンドという弓は最初の引き始めはかなり重いのですが、上下のカムにより一杯に引いた状態では非常に軽くなり、肩に全く負担がかからない。
負担が掛からないどころか腕を真っ直ぐ伸ばして骨と骨とで圧力を支える必要も無いので、このコンパウンドを使う選手の中には(世界のトップクラス)逆に腕を少々「く」の字に曲げて的を狙いやすい姿勢で射る人もいて、コンパウンドの場合はこれでも良いのです。
想像した通り、始めてみたらかなり良い点数が射れて、先生のトニーも驚いていました。
そんなわけで新しい弓に夢中になっていたら、水の補給をすっかり忘れ、一日射っていたので夕方に酷い頭痛に襲われたのです。
そうオーストラリアではこのように暑いが空気が乾燥している時には、それほど喉が渇かないので水の補給を忘れてしまいがちになる。
そうすると血中の濃度が変わるせいか、酷い頭痛になるんですよね。
夢中になっていたからすぐに気が付かず、帰り支度をしている頃から、その頭痛は頂点に達し、慌てて水を飲んだのだが当然すぐには回復せず、帰りの車の運転中も、そして帰宅しても治らず、夕食は女房と出かける予定だったのに結局家で残り物で簡単に済ませすぐに床についてしまった。
やはり歳も歳だし、すこし注意せねばと。
しかし一晩寝たらすっかり回復、翌日に尾を引かないだけでもまだましかもしれません。
う〜ん、「コンパウンド」どうしようかしら。
リカーブの方が良い点を出した時の満足感はぜんぜん上だし。
2004年12月27日
皆様、クリスマスはどうお過ごしでしたか。
今年の我が家はとても静かなクリスマスでした。
毎年メルボルンから一家で遊びに来る女房の姉さん一家も、今年は孫の誕生が先々週だったために取りやめたために、女房、娘と母の4人だけでクリスマスを。
考えてみると、女房の父が他界して以来親戚一同で祝うクリスマスの参加人数が年々減り、一時は13人が常時集まっていたのが、今年は4人だけというのも何だか寂しいというか、時の流れを感じさせられるというか。
クリスマスそして翌日のボクシングディは、プレゼントで貰った大きなジクソーパズルを全員でやっておりました。
何かこのパズル毎年恒例というか、必ず誰かのクリスマスプレゼントの中に入っていて、いわば日本の正月のカルタのように一家で楽しむというか。
今年のパズルは難易度を増すためか完成図が判らない仕様になっていて二日がかりで作り終わったっら、何と「津波」でした。

↑上の写真はクリックすると多少大きくなりますが、何しろジグソーパズルで表面が平らでないためか、どうもピンボケ写真のようになってしまっています。
1000個のジグソーパズルです。
何とも不思議な事に26日の昼過ぎにこのパズルが出来上がって、英語にもなっている「台風」と同じようにこの「Tsunami
(ツナミ)」も元は日本語だなんて話を娘にしていたら、そう!「ツナミ」のニュースが飛び込んできたのです。
スマトラ地震による津波で、インド洋沿岸で大変な数の死傷者が出ていると知ってビックリ。
最初に飛び込んできたニュースでは事態の深刻さはそれほど報道されていなかったのですが、何かインド洋沿岸の周辺諸国では被害の実態が判るにつれ、死者は1万人を超えるのではとの事。
で、ニュースを見ていた娘が「ダグもプーケットにいる!!!」と言い出した。
じつは暮れも押し詰まった今月12月の初めに娘の家のシェアーメートの一人(男性。 他に女性と娘の3人暮らし)が出て行って、先週に新しいシェアーメートが引っ越して来た。
娘の古くからの友人で、偶然住む所を探していたのでちょうど良かったと娘も喜んでいた。
で、その新しいシェアーメートが「ダグ君」というわけだが、その彼がクリスマス前からニューイヤーにかけてホリデーにタイのプーケットに出かけているのです。
事態の深刻さが明らかになり、海外からの旅行者もかなりの数が被害に遭っていると知り、娘はすぐに彼の携帯に電話を入れた。
ところがこれが通じないのです。
昨日から本日にかけてずっとかけているが全く通じない。
心配になった娘は外務省のウエブページにアクセスしてみたりしたが、安否がわからない。
で、インターネットの電話番号案内で、シドニーに住む彼の弟の電話番号を本日やっと見つけ電話を入れたところ、彼から母親に無事を知らせる連絡が入ったとの事を聞き大いに安堵しております。
詳細は判らないが、持っていた携帯電話が津波で海水に浸かってしまい使い物にならなくなってしまっているのだろうか。
今オーストラリアはサマーホリデーの真っ最中で、インド洋沿岸のリゾート地に出かけている人もかなりの数にのぼる筈。
もちろん日本からもクリスマス正月休を利用して行っている人も多いと思います。
クリスマスホリデー、それも日曜日のお昼、ビーチで遊んでいる人が最も多い時に起きてしまったのですから、まことに運が悪いというか。
それにしても、ジグソーパズルで「津波」の絵を完成させた途端に入ってきたニュースがこれですものね〜、なんとも不思議な気が。
2004年12月28日
昨日の日記にスマトラ地震によるインド洋沿岸津波での犠牲者が12000人を超えるのではと書きましたが、本日の新聞には22000人超とあり、今この日記を書いている横でテレビのニュースは26000超と言っている。
被害はますます増えそうです。
いやはや深刻な規模の災害ですな〜。 その上これからはマラリアの発生など衛生面での2次災害も増えるでしょうし。
そのテレビのニュースは「TSUNAMI」って何度も使って、完全に英語になってますな。
日本人観光客の中にも被害者はいらっしゃるようです。
海外からの旅行者では800人以上が犠牲になっているとかの話も出ていました。
そうそう、昨日の日記に書いた娘の家のシェアーメートのダグ君は津波の翌日にピピ島に入る予定で、地震のあった日は、東海岸のコサムイ近くの島に居て難を逃れたそうです。
逆に現地の方が情報不足している上に混乱していて、津波の被害についても詳細をよく把握しておらず、ピピ島に行きたいが足が無いとの事。
オーストラリアに戻るにもともかく島を渡る手段が途絶えていて、そのまま現地にとどまって様子を見るとの事らしいです。
とりあえず無事を確認できて娘もほっとしております。
女房とも話していたのですが、もし今住んでいる家を処分していて、カギ一つで気軽に外国旅行に行けるような状況になっていたら、今年の今ごろはタイのプーケットに行っていたのではないかと思います。
我々はまだタイに観光に出かけた事が無く、今年はメルボルンから義姉一家がシドニーに来ない事になったので、クリスマス正月は海外で過ごしたいという希望もあった。
しかし、年老いた英語も不自由な母に家の留守番を頼んで、海外に出かけるわけには行かず、結局その計画は来年以降ということになった。
じつはこの日記でちょっと触れたと思いますが、我が母が高齢化とともに大分判断力が落ちてきて一種の幼児化現象が起きつつあり、突然生まれ故郷の山口県にある養老院に入ると言い出したのです。
山陰の小さな温泉地に来年の4月に病院が経営する養老院ができると聞いて母はどうしてもそこに入ると言い出した。
オーストラリア人には珍しく姑と一緒に暮らしてきた女房は、今まで一生懸命(言葉文化の違いを乗り越えて)面倒を見てきたのに、なぜ「養老院に入る」なんて言い出すのかと、かなりショックで、不快感を隠さない。
だいたい母は、「幼児化」とともに毎日何か面白い事が無いとじっとしていられないというか、「つまらない」と不満タラタラで、養老院に入れば新しい世界が開けて、毎日がエキサイティングで楽しいと勘違いしているふしがある。
現在の母の生活は手芸教室や陶芸教室、はたまた若い友人達が車で一緒に食事やサウナ、ショッピング等に誘ってくれるので、一週間のうち5日は出かけている。
僕でさえ疲れてしまうと思えるほど毎日のように出かけているのにもかかわらず、たまに一日家にじっとしているともう「つまらないつまらない」と文句を言い出す。
こんな状態なので養老院に入ったら最初はそこに入院されている他の老人達との交流で物珍しさも手伝って時間潰しにはなるでしょうが、まあせいぜい半年でそんな生活も飽きてしまうであろうと容易に想像できる。
山口県に住む叔父に相談したら、どうせ「我がまま」言っているのだろうから好きなようにさせればいい、入ってみて養老院がどんなところかすぐに気が付くだろうからとの事。
何百万円もするような権利金も必要ないし山口県の田舎の事、家賃も安いようなのでしばらく好きなようにさせようかということになった。
本人はもう来年の4月から永遠に日本に住みに帰るというつもりのようである。
ところが偶然な事に娘が来年の4月からロンドンに住むと言い出した。
我が娘の場合はロンドン生まれなので、英国パスポートも持っているので簡単に就職活動も出来るし、決まってしまえば当分オーストラリアには帰ってこないと想像される。
一昨年に購入した家は貸し出すというので、それなら我々が今すんでいるこの家を処分して、次に良い所が見つかるまでその娘の所に住むという手も有りだと考え始めたのです。
この家を処分するという件についてはまだ具体的に動き出しているわけは無いが、ひょっとするとバタバタと全てが決まってしまう可能性もある。
管理にほとんど手のかからない娘の所に住むような事になったらそれこそカギを掛けたら一ヶ月でも気楽に海外にでも出かけられるような状態になるので、前から女房と行きたいと話している、タイやベトナム方面に旅行ということになるのは必至。
こんな事を色々想像している2004年の暮。
大分押し詰まってそろそろ来年の事を言っても「鬼が笑わない」時季になってきましたな〜。
日本では大掃除真っ最中だったりする家庭も多いんでしょうね。
そういう意味ではオーストラリアの大晦日、新年は日本とは違ってあまり感慨が沸きません。
何しろ太陽がさんさんと輝く正月ですから、シドニーの四半世紀いても相変わらず暑いクリスマス正月は違和感があります。
2004年12月29日
津波の犠牲者の数はうなぎ上り、空恐ろしくなる数になっていますな。
さて、
ウクライナ大統領選挙は予想通り、野党候補ユーシェンコの当選が決まったようです。
その差は7.8ポイントと僕が思っていたほどの差は無かったですが。
当選を伝えるニュースを見るたびに、あの彼の顔の変化に色々考えさせられます。
オーストリアでの検査ではダイオキシンの毒物被害の可能性との事。
実際に彼が毒を盛られたのかは今のところはっきりしないが 彼の顔を見ると、深刻さがわかりますよね。
で、事件への関与を疑われた与党側はユーシェンコは酒の飲み過ぎと寿司に「あたった」のではと言っているそうである。
確かに保安局副長官の別荘で開かれた晩餐直後に彼は倒れたそうで、その夕食には寿司や黒パン、カニやワインなどが振舞われたとニュースは伝えている。
でもね〜、寿司食ってあのような症状出たって人僕は聞いた事も見た事も無いですよね〜。
寿司の本場日本では何世紀にもわたって寿司食っているわけで、何か思いっきりいい加減な事言っているようにしか思えない。
それにしてもウクライナでも寿司はパーティー・ディナーのメニューの一つになっているというのも驚きですな。
寿司が外国でも人気が出ていると聞いてから随分と経ちますが、何か「ウクライナ」って聞くと生魚は誰も食べないってイメージを持ってしまうしだいたい日本人のシェフとかがいるわけでも無いだろうから、魚の知識とかどうなっているのだろうかとちょっと心配ではあります。
例えば新鮮な魚なら何でも寿司に良いかと言えば「ふぐ」のような魚もいるわけですし、またオーストラリアの回りのさんご礁を回遊する魚の中には「シガテラ」という毒を持っている魚もいる。(魚シガ毒とも書くようです)
毎年世界中でこの毒にあたる人がいるらしい。
http://www.drugsinfo.jp/contents/qanda/sa/qasi14.html
また人間にとっては害が無いと言われているが、カツオの身には必ず2〜3ミリ長さのミルク色の回虫がいる。
(ちょっと話が飛びますが)僕が釣りを趣味にしていた頃毎週のように船で釣りに出かけて釣ってきた魚を自分でさばいて食べていました。
カツオは沖の漁場に向う行き帰りに、いわゆるトローリングで釣っていた。 魚の豊富なシドニー近海では夏場などいやって言うほど釣れたものです。
で、家に持ち帰っておろして「カツオのたたき」など刺身で食べていたのですが、ある時身の中に小さな白いものを見つけた。
あれっと思って良く見ると小さなミミズのような形のそれは動いているんですよね。
そう、回虫だったのです。
で、すぐに一緒に釣ってまだおろしてなかった他のカツオも調べてみるとやはりいる。
他の種類の魚では見た事が無いのだがなぜかカツオと確か鯖にはいるんですよねこの回虫。
で、最初はオーストラリア近海でとれたカツオだけにいるのだろうかと思っていたのだが、日本の魚屋さんに聞いたらやはりいると言う。
で、日本では家庭の奥さんがカツオを丸ごと一本買って自分で下ろしてなんてしないから、ほとんどの方がその回虫の存在をご存知無いという。魚屋さんは店で処理している時に注意して、見つけると魚の中骨を取る毛抜きのような器具で取り除いているそうです。
で、彼いわく日本人は永年カツオの刺身は食べているし、大丈夫ではないかと。
考えてみると確かにカツオってたたきにする場合藁(わら)で炙りますよね、まわりを。
マグロでも鯛でも他の魚は藁で炙ったりしませんよね。
また鯖も刺身でと言っても酢でしめてある事が多いでしょ。
「鯖とカツオ」この2種類においては刺身で食べると言っても、なんか処理をしてますよね。 昔からの伝統のごとく。
これってじつはこの回虫が関係しているのではないかと僕はにらんでるんですけどね。
カツオの回虫の話を書いたついでにもう一つ。
上で書いたように僕は毎週のように釣りに出て、いろいろな魚を捕っていたのだがやはり釣っていて一番楽しかったのは「キングフィッシュ(日本名ヒラマサか)」でした。
豪快なファイトにとてもエキサイティングでした。
このキングフィッシュ、ブリに非常によく似ている魚でシドニーのフィッシュマーケットでも刺身用の魚として人気が有ります。
で、漁に出かけて釣れる時は6本も10本も上げてくる事があった。
いわゆる「ジギング」という漁法で釣るので、群れが立っているとかなりとれる。
で、その晩はヒラマサの刺身が食卓に並ぶ事になるのだがそればっかりだとやはり二日も食えば飽きちゃうう。
そこで、照り焼きにしたり塩焼きにしたりするわけだが、このヒラマサたまに火を通すと身が豆腐のようにいや、もっと柔らかくヨーグルトのようにヌルヌルになってしまうのがあるんですよね。
20尾に1尾くらいの割合でしょうか。
刺身で食べている分には全く普通なのに、火を通すと突然おかしくなる。もちろん僕が釣ってきた魚だから新鮮なのにまるで腐ったように溶けちゃうというか。
とても気味悪くひょっとすると病気のヒラマサなのかと不思議だったのだがどうやらこれはヒラマサの体内に取り付いたバクテリアが引き起こしているらしい。
で、バクテリアなら火を通せば害は無いと思うが、しかし刺身で食べた場合にはどうなるのか。
いくら寿司、刺身がオーストラリアでも一般化したといっても、オーストラリアの衛生局はバクテリアにとりつかれたヒラマサの刺身を食した場合まで想定してガイドラインを出しているのだろうかと。
このように魚についても一般にはあまり知られていない事は結構有ると思うのだが、ましてや永年生魚なんて食べた事の無いオーストラリア人のシェフが刺身を作ったりしている時代ですから、少々心配では有ります。
話が飛んでしまったが、ウクライナ地方の淡水で取れたような魚を「寿司ブーム」と言うことで使われていて、もしくは工場のダイオキシンなどが流れ込んでいるような湖で捕れた魚の刺身とか可能性はゼロではないと思います。
いえ、ユーシェンコ氏の顔は魚(刺身)の毒とは到底思えないが。
2004年12月30日
いよいよ今年も今日と明日で終わりですね〜。
で、暮れも押し迫って大掃除に忙しい主婦というような話をウエブサイトで読んでいて、その大掃除を手伝う亭主がどれほどいるのかなんても話も出てました。
暮れの大掃除ってのもなんだか日本的だが、掃除など家庭の仕事を手伝う「オトーサン」がいるとか、いないとかなんてのは、もうこれは日本だからこその話題だな〜なんて思いながら眺めていたらふと、我が家に日本語を習いに来ていたお嬢さん(当然オーストラリア人のお嬢さんです)の事を思い出した。
彼女はとても聡明で、確か彼女の通っていた私立の高校で卒業時は総代だったと記憶しています。
そんな彼女が大学受験を控えていた頃、我が家に日本語の勉強に毎週のように通って来ていたので、自然と彼女の家の話題も出た。
どんな食事が好きなのかなんて話になっていた時だったか、お母さんはどんな食事を作ってくれるのかとか聞いていたら、彼女「私のお母さんは食事は作りません」と言う。
一瞬僕は彼女のお母さんもフルタイムで外に働きに出ていて、とても忙しい方なので食事を作る時間が無いのかと思った。
すると「いえ、母は専業主婦です」とおっしゃる。
で、僕は一瞬「???って感じで、お母さんは食事を作らないの?」と聞いたら「はい私の母は料理が嫌いだから」と言うのです。
いやまあ毎日毎日家族のために食事を作るのは大変な仕事ではあるけど、しかし全く作らないわけではなかろうと思って聞いていたら、これが「ものの見事」に作らないんですよね。
彼女の父さんは会社員なのでお父さんが代わりに作るわけでもないのです。
ではどうするかと言うと、これがほとんどがテイクアウェイ(つまり出来合いを買ってお持ち帰り)か外食なのだそうです。
僕は最初彼女が誇張して言っていると思って聞いていた。
ところが何とどんなに簡単な料理でも一切しないと言うのです。
で、僕が「でも超簡単なスパゲッティとかゆでたりすればいいだけの料理くらいはするのでしょう?」と言うと、「いえ、スパゲッティが食べたい時には我が家のそばに美味しいパスタの店があるので,そこですでに調理されているスパゲッティを買い、家ではそれを暖めて食べます。 その店の料理は結構良く食卓に登りました」と言うのです。
「う〜ん」と僕は考え込んでしまった。 いくら日本を離れて長く、色んなタイプの家庭を見て来し、欧米の家庭では炊事洗濯即「女の仕事」って考えない夫婦もいる事は知っているがそこまで徹底的にこだわって(?)料理をしない母親ってのもこりゃ〜珍しいのではないかと、思わず根掘り葉掘り聞いてしまった。
しかしその話を娘さんから聞くまでに彼女のお母さんには何度かお会いしているし、とても素敵なしっかりとしたお母さんで、派手なところも無く良妻賢母型なんですよね。
何か料理に対して「トラウマ」でも有るのか知りませんが、とにかくどんな料理でも一切作らないと言うのはどうやら誇張ではないようなのです。 その娘さんは一人っ子で、物心がついたときから家では母親は料理を作らないというのが習慣になっていたから、それに対して何とも思ってはいない。
もちろん彼女の友達の家庭では、お母さんが料理を作るところの方がマジョリティであると言うのは知ってはいますが。
しかし考えてみると、何もおかしい事ではないとも言える。
例えばもし彼女が「私の家ではお父さんは料理は一切しません」と言ったら、「ああそうですか」で終わってしまうでしょ。
つまり別に「お母さんが料理をしない」も、「お父さんが料理を作らない」も大して違いは無いと思えば良いというか。
食事の後片付けを手伝ったり、皿を洗ったり、洗い終わった食器を拭いたりでさえ一切しないお父さんが沢山いる日本から見たら、このお母さんは「異常」に映るかもしれないが、しかしそんなもんかも知れないんですよね。
別に炊事洗濯が女の仕事と決まっている訳ではないのだから。
ただし、スパゲッティーのようにゆでたての美味しさ、つまりアルデンテでゆでてすぐにさらに盛り、食する頃にはちょうど良いゆで具合になっているような経験はその娘さんは経験していない、いやそれより「母親の味」ってのも全く無いというのも、何だか考えさせらるのも確か。
その娘さんもその後大学卒業して、司法試験も通りいまや銀行関係で立派なキャリアウーマンとして活躍しています。
その娘さんもやはり自分では料理は作らないのかどうかは知らないが、この日記を書いていて妙に気になり始めた。
我が娘とも仲良く、よく一緒に食事に出かけたりしているので今度会った時に聞いてみましょう。
そうそうここまで書いて思い出した。 コンビニが「超」発達している日本では、ほとんど全てテイクアエィで済ませているお母さんなんて山ほどいる時代になっているのかもしれないと。
2004年12月31日
いや〜今年もいろんなことがありました。
2001年のニューヨーク多発テロ911事件も忘れられないが、新潟の地震そしてこのスマトラ沖大地震と、これから何世紀にもわたって語られる規模の大災害。
世紀(20から21世紀へと)の変わり目には、このような大きな「災」が勃発するのだろうかと。
そして暮れも押し詰まった12月30日になって「奈良の女児殺害」事件が解決したようです。
警察も良くやったなんて母が言うのですが、記事を読んでみるとこの男もう完全に常習なんじゃないですか。
女児を誘拐して首を絞めたりって事件もすでに起こしていて、懲役までくらっている。
そのうえ今回も女児の遺体の写真をネット上で入手したと言って、スナックなどで他の客に見せたりしていたって、こりゃ〜誰だってこいつが怪しいって疑うでしょうに。
警察も慎重に捜査を続けていたのかもしれないが、捕まって当たり前どころか、今ごろ逮捕かとさえ思えます。
事件を取材していた新聞記者たちにもその写真を見せたりして不審人物と知れ渡ってたらしい。
それにしてもこの男の写真を見ると僕は「宮崎事件」を思い出してしまう。
今回の犯人の表情も非常に似ているように見えるが、子供の頃から目立たないおとなしい性格でむしろ「いじめられっ子」って、もう完全にステレオタイプにも思えてしまう。
オーストラリアにも「幼児に淫行」を行う犯罪者は後を絶たないが、一種の精神障害でしょ。
宮崎勤(ツトム。この字でしたっけ?)にしても殺害した幼児の頭蓋骨を大事に保管してたり、もう完全に正常ではない。
下手すると欧米では精神障害ということで精神病院送りになっちゃうケースでしたが、日本では懲役刑が課されたようでした。
この手の人達ってもう完全に病気で、今回の犯人にしても同様な事件を起こして刑務所に行っていながら、結局もっと酷い過ちを犯してしまっているわけです。
この手の犯罪を防止するには、特に幼児への性犯罪の場合、犯罪者の情報公開という手も有る。
プライバシー問題との兼ね合いも有って、何が最も効果的なのか、いや〜難しい問題ですな。
少なくともオーストラリアでは小学校低学年児を一人で登下校させてるってケースは日本と比べて極端に少ないのは確かです。
それだけ日本はオーストラリアに比べて平和な国なのかもしれないし、親が送り迎えする時間も無いというのも有るだろうし。
僕が小学校に入学した当時を思い出してみると、昭和22年生まれのベビーブーマーだったため、そして通っていた田園調布小学校(公立)の人気が高かったために、いわゆる「越境入学(こんな言葉いまだに日本で使われてるのか不明ですが)」で電車やバスで通学している子供が一杯いた。
小学校の1年生から自分一人で通学してくる訳で、このような異常者の餌食になる可能性はいくらでもあった。
当時と今では事情はどう違うのだろうか。 やはり現代の方が危険度は高いのだろうか。
今回の悲惨な事件ではないにしろ、性的虐待などの経験をしている児童って明るみに出ないだけで結構多いのかもしれませんね。
2004年の大晦日に、地震、津波、そして女児殺害って暗い話ばかりになってしまいました。
来年は母の帰国、娘のロンドン行きと、僕らにとっても大きな変化の起きる年になりそうです。
では皆様良い年をお迎えください。