2003年11月後半の日記

by tom tanabe                                                マグパイへ戻る


2003年11月17日

週末はラグビー三昧でした。
先日の日記でちょっと触れたように、今オーストラリアではラグビーの世界大会(ワールド・カップ)が開催されています。
いよいよ四強が残り、土曜日はオーストラリア対ニュージーランド、日曜日にはフランス対イギリスのそれぞれの準決勝が行われました。

普段は夕食を取る時にはテレビは見ないのですが、夜7時半(プレーオフは8時)からのテレビ中継は見逃せません。
特にオーストラリアの試合があった土曜日はテイクアエーを買って来て食べながら見てました。
試合前の予想ではオーストラリアは不利、アンダー・ドッグだと言われていて、僕もオールブラックスに勝つのは難しいと思っていたのですが、さすが開催国のティーム、勝ってしまったんですね。
女房はもう大喜び、数日間は顔から笑みが取れそうにありません。

だいたいオーストラリア人はアンダードッグを応援するのが好きな国民、ましてや自国での開催で大いに沸いております。

話はそれますが、このアンダードッグって、喧嘩してる犬の下になっている方のことが語源なのでしょうか、結構面白い表現。

「にわかラグビーファン」の僕ですが、オーストラリアティームの監督「エディー・ジョーンズ」を最初見たときに「何系のオーストラリア人?」って考えた。
彼の顔はどうも東洋系の血が混じっているように思えたからです。
で、女房に言ったら「そう彼は半分ジャパニーズよ」との事。
彼の母が日本人なのだそうです。 
それで日本のラグビー協会が彼をナショナルコーチにと、オファーを出しているのが理解できました。

彼がオーストラリア・ワラビーズの監督に選ばれた時に、結構批判が出ていたらしい。 ところがこのオーストラリアの快進撃で、2004年の監督も任される事がもう決まっているとか。
当分日本に行くチャンスは無くなってしまったようです。

さて、もう一つの準決勝、フランス対イギリス。
僕の予想はフランスが勝つと思っていたのですが、イギリスがほとんど一方的という結果には驚きました。
土曜日と違って、時より土砂降りになる雨がフランスの足を引っ張ったようです。
テルストラ・スタジアム(オリンピックメイン会場です)は満員、凄い人数のイギリスサポーターが来ているんですね。
ダイアナ妃の二番目の息子、プリンス・ハリーまで大興奮で大喜びをしておりました。
このプリンス・ハリー、今オーストラリアでワーキングホリデーをやっております。(クイーンズランドの農場で働いているらしい)

さて来週のオーストラリア対イギリスの決勝、今から楽しみでは有ります。
オーストラリアが勝ったら、次の日は国民の休日になるかもしれません。
昔、ヨットの「アメリカズカップ」レースで、オーストラリアが優勝した時には、国民が大騒ぎ翌日は国の休日にしてしまったほどの国ですから。


2003年11月18日

シドニーで車をドライブ中に目に付く車のステッカーの話を少々。

車に貼られたステッカーには色々な種類の物が有りますが、自分の贔屓のスポーツ・ティームの名前を貼っているので一番多いのはラグビー・リーグのもの、つまりサポーターなのでしょう。 
このラグビー・リーグと言うのはラグビーユニオンから別れて出来たラグビーで、ルールもかなり違うようです。

スポーツ・ティームのステッカー以外にも目に付くのは多いのですが、面白いと感じるのが「COPS ARE TOPS 」というステッカー。
このステッカーが貼ってあるのは、トラックやバンなど商業車に多いのですが、最初このステッカーを見た時に意味が「ピン」と来ませんでした。
COPSと言うのはオマワリさんのことで、TOPSとは素晴らしいとか最高とかの意味、そしてCOPSとTOPSという語呂に引っ掛けているわけです。

で、「オマワリさんは素晴らしい」とか「オマワリさんはイイ!」とかって意味なんでしょうが、そんなにオマワリさんのサポーターがいるはずは無いし、「何で?」って考えました。
普段、スピード違反や駐車違反で取り締まられているはずの運転手がオマワリさんを応援しているようなステッカー。 
純粋に、大して恵まれているとはいえない給料で世の中のために働いているオマワリさんを応援する意味なのか。

はたまたそのステッカーを貼っておけば、何か違反を起こしてオマワリさんに停められた時に「大目に」見てもらえるのではないかという期待から「ごますり」で貼っているのか。 
こればかりはそのステッカーを貼っている本人に聞いて見なければ真相は不明ですが。 

さて僕が一番良く判らないのが、「BABY ON BOARD」とうステッカー。 いえ、英語の意味は判るのです。 つまりこの車にはベイビーが乗っていますという意味。
で、一瞬このステッカーを見て「そうか赤子を運んでいるから、周りの車にも注意を促しているのかな」と思ったのですが、しかしよく考えると「このステッカーはおかしいのでは」と思い始めたのです。

だって、幼児や赤子を運んでいるなら荒い運転などをしてはいけないのは運転している本人でしょ。 
ステッカーを貼って他人に見てもらう意味が良く判らない。 
例えば瀕死の人間を運ぶ時に車のショックも命にかかわるからと、異常なまでにゆっくりした速度で運転するなら、周りの車に注意を促すという意味でステッカーを貼るのはわかる。
しかしいくら赤子だろうが、普通の速度で運転できるはずでそのようなステッカーを貼って「何を言いたい」のかが良く判らないのです。

というか全く意味の無いステッカーだと思うんですけどね。 
それとも自分の運転に自信が無いからそのようなステッカーを貼って回りの車に注意してくださいと言いたいのか。

さて、これはステッカーではないが先日(一日に二度も)目にした車のドアーに書かれているサイン。
これが何と、日本語なのです。 最初に目にしたのはトラックで運転席のドアーに縦書きで「XXX鉄工所」とあり、なんと東北地方の住所まで漢字で書いてある。 
それが書いてあるトラックを運転しているのが、金髪のオジサンなのですから笑っちゃいます。

もう一つは10年落ちくらいの日本車のセダンで、ドアーの一つだけ車の色と別の色で、やはり大きく日本語で「XXX教習所」とあった。 
英語ばかりのところでいきなり日本語のロゴが入った車が隣に停車したので突然日本で運転している頃を思い出してしまった。

実はオーストラリアでは日本から大量の中古自動車パーツが輸入されていて、最近は車の保険会社までが経費を抑えるために、そのような中古のパーツでの修理を認めているらしい。 
つまり事故を起こしてしまったが保険に入っていたから大丈夫と修理を依頼すると、保険会社の指定した修理屋でしか修理が受けられず、その修理屋は保険会社から中古のパーツを使うように強制的に指示を受けるので、オーナーの中には全く知らされずに、中古のパーツで修理をしてもらっている場合も有るのです。 

自分の車と同じほどの古さのパーツなら良いですが、結構ニューの車の修理に、日本から来た、廃車のから剥がしたようなドアー等のパーツをつけられてしまう可能性も。
ご注意の程を。


2003年11月19日

本日医者のところへ行って先日受けた胃カメラの検査の結果を聞いてきました。
お陰さまで癌細胞は見つからず、「セーフで」した。
最初の検査で見つかった「前癌細胞」も今回は見つからず、とりあえず今後は注意深く様子を見る、そして9ヶ月毎の胃カメラ検査をと言われました。

ご心配かけましたが、とりあえず腹を開ける必要は今回は無くなってほっとしています。
しかし医者には相変わらず「カフェイン系すべてダメ。 ナッツ類すべてダメ(ピーナッツバターも含む)。 脂っこい物も控える」と言われてしまいました。 (なぜかスパイシー系は摂っても良いと)
で、本日その専門医と話していて2〜3面白い話を聞いたので書いてみます。 
胃癌と胃潰瘍とは全くの別物だというのは知っていたのですが、胃酸(ストマック・アシッド)は前癌細胞が癌に変化するのを抑える作用があるのだそうです。 しかし、胃潰瘍は胃酸によって悪化していくとの事。
で、僕の場合は前癌細胞が見つかったので、なるべく胃酸を薬などで抑えない方が安全なのだそうです。
ではなぜ僕はいまだに胃のあたりがチクチク痛く感じるのかというと、胃酸が上に上がろうとして食道と胃の繋がるあたり(胃酸が喉の方に逆流してこないように、弁があるはずですが)で食道を胃酸が刺激しているのではないかと。

で、摂ってはいけないカフェインですがこれは胃酸を増やすからではなく、胃酸をその弁より上に押し上げる作用があるのだそうです。
つまり胃の動きを変えるのか。 ですから胸焼けがするとか胃が苦しいとかは、分泌された胃酸が胃の中にちゃんと収まっていて胃の働きを助けている間は良いのですが、それが上がって来て胸焼けや胃の変調を感じるのだそうです。
勿論それだけではないのですが、僕がいつも変調を感じる「みぞおち」のちょっと右(心臓側)あばら骨のちょうど下あたりの痛みは、そこが食道と胃の繋がる「胃の弁」の有るあたりだからだそうです。

結果が出るのを待っていたこの一週間は、心配でなかったと言えば嘘になりますが、それほど深刻になっていない自分自身に驚いていました。
僕の場合すぐに開き直ってしまうというのか、もし癌が見つかって胃の摘出をしても助からないなんて事態になっても、それはそれで自分の運命だと考えてしまう。

ところが女房が「橋本病」と言われ、いつ甲状腺癌になるかわからないと言われ、彼女の喉に有る甲状腺から採取した細胞の中に癌細胞が見つかる可能性の有った時には、かなり動揺しました。
ちょうど検査を受けたのがメルボルン(テニスの全豪オープン)行きの直前で、その検査の結果はテニス会場のコート観客席からシドニーの医者に携帯で電話をして結果を聞いたのですが、その日の試合は見ていても見ていない状態でした。

で、その結果が「癌細胞なし」と言われた時には「目頭が熱く」なったものです。
今朝自分自身の結果が出たときには、良い結果だったので嬉しかったのは当たり前ですが、女房の時ほど興奮はしなかった。
なぜかと言うと僕の場合、自分が死ぬよりも、女房に先立たれる方がよっぽど「辛いと言うか嫌」だからだと分析しています。
自分が先に逝くのは、これが自分の与えられた運命なんだと簡単に諦めがつくような気がするのですが、残される方が辛いだろうなと。

僕くらいの年齢になると色々悪いところが出てきてもしょうがないのですが、出来れば健康でいたいものです。 長生きしたいと言うよりもむしろ、健康で元気な生活の方が「毎日が楽しいっ」て確実に感じるからです。
朝起きた時の爽快感、リフレッシュ感、その日一日の元気(エネルギー)が出ているって感じるのは人間を「ハイ」にしてくれるものですから。

僕は最近この「ハイ」状態になかなかなれないのです。
我が主治医は「プロザック(系)の薬」なんて物まで処方してくれたのですが、僕には合わないと飲むのを途中で止めてしまった。
やはり薬の力よりも自分の健康による自然の力ですな。


2003年11月20日

自分が歳を取ったと感じる時が増えています。 
僕くらいの年齢になると、体力の衰えなど一般的な事以外にも、色々若かった時には感じなかった事で、自分の年齢を痛感させられます。

例えば日本に行った時に、オマワリさんがすっごく若く見えるとき。 
オーストラリアで子供時代を過ごさなかった僕は、あまりオーストラリアのオマワリさんではそう感じないのですが、僕の心の中にあるイメージというのは、「いざとなった時」に頼れるオジサンってのに近かったような。

そんな僕が子供時代に抱いていたオマワリさんのイメージが、何か娘より若く見える「少年」のような巡査が交番の前に立っているのを見ると、そうか自分が歳を食ったからそう見えるのだと痛感させらるわけです。

数ヶ月前のこと、ボンダイ近くの日曜大工用品の店で探し物をしていたら、僕の前でやはり何か探している男が僕の方をしきりにジロジロ見るのです。 
で、僕もその男の顔を見て目が合ったら、「トムじゃないですか?」って声をかけてきたのです。 
僕は見覚えの無い顔だがと思って、きょとんとしていたら「マイケルです。覚えてますか僕の事、昔よく一緒に釣りをした」って言うのです。 

僕はその30歳は過ぎているオッサン風の男をマジマジと見るのだが、すぐに思い出せない。  その男は、人の良さそうな頼りになるようなタイプのオッサンというか。(そう、オーストラリアのオマワリさんタイプというか)
で、彼は一生懸命に僕に思い出してもらおうと色々話す。 
で、突如思い出が蘇って来て、しょっちゅう僕の船に乗せて釣りに出かけていた坊やの顔が、その目の前にいる男の顔とオーバーラップしたのです。 

もう20年以上も前に僕がシドニーのフィッシング・クラブに所属したいた頃に一緒に良く釣りのコンペに出ていたまだ10歳いくか行かないかの坊やが僕の目の前に立っているその「おっさん」だったのです。 
いや〜ビックリしました。 僕がその釣りクラブに行かなくなって以来その坊やとは全く音信普通になっていたので、その日曜大工用品の店で再会したのがほぼ20年振りということ、つまり当時坊やだったのが、もうすごく大きく、たくましくなって(身長190近くあり)なんか感動すらしてしまいました。 

実はその当時、この坊やは数少ないジュニアの部のアングラー(日本語では釣り師というのか)で、クラブに頼まれて僕の船に乗せて一緒に競技に参加していたのです。 
あるコンペなどでは彼と二人で湾の外に出て一晩中(徹夜で)釣りをしていた事も有ります。 
僕の所属するクラブの釣り競技の場合、スタートが土曜日の昼12時で翌日の日曜日12時が終了、計量が3時くらいから始まってという規則だったので、夏の天気の良い時などはマル一日徹夜で釣っている事も有りました。

彼は当時の事がとても懐かしく、楽しい思い出だったのか、僕が彼の事をようやく思い出して話し始めた時には感動して目頭を熱くさえしていたのですが、僕はその彼を見ながら「あの可愛かった少年が、こんなオッサンになってしまうほど年月が経過したのか」と、大いに自分の年齢を感じていた物です。 
とにかくオーストラリア人は(まあ人によるが)「ふけて」見えるのが多いでしょ。 
だから逆に日本に帰るとオマワリさんが「坊や」のよう若く見えてしまうのかもしれませんが。


2003年11月21日

先日の衆議院総選挙の結果を見ていたら、副総裁だった山崎拓氏が落選したニュースが大きく取り上げられていました。 
要職にある政治家が落選というのに興味を持って調べていたら、どうやら彼はいわゆる「セックス・スキャンダル」の影響で落選したらしい。 
世の東西を問わず、政治家にとってセックス・スキャンダルというのはついて回る物のようですが、では実際に彼がどんな事をしてマスコミのスキャンダル・ネタになったのかが海外在住の僕には良く判らない。 

オーストラリアで見えるテレビはNHKだけなので、自分でインターネットを使って調べなければ内容が見えてこない。 
だいたい他人のセックスの事などあまり興味ない僕は、たまにインターネット・ニュースの「見出し」で山崎拓氏の記事が有っても見なかった。 
しかし落選にまで繋がるということはと、少々興味を持ち例によって「GOOGLE」で色々検索していたら、あるアングラ掲示板(2チャンではありません)に行き着いた。  

しかし書いてある内容は僕の調べ方が悪いのか、落選に繋がるほどの話は見つからない。 彼には永年付き合った不倫相手(というのか妾というのか)がいたらしいとまでは判った。 
しかしそのような事は他の政治家をつつけば、いくらでも出て来そうな内容なので、これは「ある特定の意図」が働いていたのではないかとも考えてしまう。 
だいたい「2チャン」にしてもこの「アングラ掲示板」にしても、書いてある話を100%真実だと思って読むわけにはいかなのだが、その掲示板には他にも落選した「知名度が比較的高い政治家」の一覧が有って、中々興味深いものでした。 

その中で僕が一番注目したのは荒井広幸というまだ40代の政治家の落選でした。 
彼はマスコミにも度々登場し、反小泉、反郵政民営化の急先鋒だと思っていた。 彼が落選したという事は、日本国民の政治改革への期待が本物だと思って良いと言うことなのかと。 
それにしても日本の改革必要性というのは誰でも感じているはずで、欧米やオーストラリアと比較しても旧態依然としたところが多いのは明瞭で、当たり前の事を押し進めようとしているのに、まだ40代の彼のような若手の議員までが反対勢力として活躍していた事自体が、不思議に感じていた物です。

さて、大変興味深く「落選者達の一覧(松浪氏、高市氏等など)」を眺めていたのですが、その掲示板の他のページに飛んだら、丸紅がやっているインターネットでのコンピュータ販売で(確かNECのPCだった)担当者が一桁間違えて198000円のものを19800円と広告を出している、「買うのは今だぞ」というような書き込みが有った。 

しかし上記のごとく、この手の掲示板の書き込みにはにわかに信用しない僕はそのまま次のページに移ってたのですが、何とその後(先週だったか)に新聞のニュースにもなって、丸紅は2億円の損失を出したと有った。 
いやはやビックリ、一人で何台も買った人がいたらしいが、その掲示板にも確か「3台注文しました」なんて書き込みをしていた人がいました。

オーストラリアでこのようケースが起きた場合は、すぐにお詫びの広告を出してそれで終わりのはずです。 
つまり間違いやミスは日常茶飯事の国ですから、消費者もある程度寛容、例えそれが本当の大バーゲンだと思って注文したとしても、間違いだという事でほとんどの人が許してくれると思うのですが、その点日本人というのは厳格なのかそれとも人の弱みに付け入るという事が好きなのか。 

本当かどうか一人で何十台も注文した人もいたらしいが、それって完全に間違いと気づいた、だから何台も注文した、つまりその間違いに付け入る行為なのは明白でしょ。
人的ミスでも飛行機の整備でミスを起こして飛行機が墜落し犠牲者を出したというような場合は、そのミスの責任をとって保証をするのは当たり前ですが、値段を一桁間違えているのが判っているのに何台も注文して、その値段で売ってくれなければ「迷惑を被った」と騒ぎ立て、とうとうその値段で売らせてしまうという感覚も僕には理解できません。 

何か火事場泥棒みたいで。 しかしインターネットの時代にはこのような間違いはほんと命取りになりかねませんな。 
「悪事千里を走る」ではないが、何しろ「噂」はネット上ではあっという間に何万里も走ってしまうわけで。
なんたってオーストラリアに住んでる僕にさえ同時に知るところになるのですから。


2003年11月24日

週末はラグビーワールドカップの決勝、オーストラリア対イギリスの試合がありました。
まさに手に汗を握る大接戦、両ティームとも一歩も引かず、結局延長戦にまでもつれ込み、その延長戦も後数分で終了という間際になって、「ジョニー・ウイルキンソン」のドロップ・ゴールで決着がつき、イギリスの優勝が決まりました。
今回のイギリスの優勝で、初めて北半球のティーム(国)がワールドカップに優勝との事。(今までの優勝国はオーストラリア、ニュージー、南アフリカだったと思います)
こりゃーイギリス国内では思いっきり「大騒ぎ」でしょうな。

この4年毎に開かれるラグビーワールドカップ、前回の優勝ティームはオーストラリア、今回も優勝を決めて2大会連続優勝を期待していたのですが、まことに残念。
試合のあった土曜日は残念ながら「雨」。 ずっと干ばつが続いているシドニーなのに、天気もイギリスに味方したようです。
なんたって天気の悪い国イギリス、しょっちゅう雨の中で試合をしているはず。
雨が降り出すと、ボールが滑りやすくなってぽろぽろこぼれやすくなるのですがその点イギリスは慣れているというか。

試合前の予想では「ジョニー・ウイルキンソン」の脅威が書かれていましたが、全くその予想通りに彼の素晴らしい「キック」で試合が決まったわけです。
特にイギリス17点目のペナルティー・ゴールなんて50メートル近くのペナルティー・キック、見ていて唖然としてしまいました。

僕は「にわかラグビーファン」なので、新聞に書かれていた「イギリスにはスポーツのスーパースターが二人いて、一人はサッカーのベッカムで、もう一人がこのジョニーウイルキンソンである」との記事も、この大会を盛り上げるためのもので、「マユツバ」だと思っていた。

しかし、土曜日の試合を見る限り、はっきり言ってオーストラリアはウイルキンソン一人に負けたと言っても過言ではないと。
彼はベッカムと違って非常に地味な生活をしているそうで、趣味は「練習」なのだそうで、クリスマスの日も練習をするという逸話もあるほど。
とにかく雨が降ろうが槍が降ろうが毎日一人で黙々と近くのグラウンドでキックの練習をしているのだそうで、僕は天才と呼ばれたアイルトン・セナに通じるものを感じてしまった。
そう、「天才」というものには、いくら練習してもなれないが、しかし「天才」は努力と練習の上にしか存在しない物であると常々僕は考えております。
つまり天才になれる可能性のある人間が途中で潰れるのもこの練習と努力が伴わないわけで。

この活躍で、彼は確実に(少なくともイギリス国内では)ベッカムと並ぶスパースターになったでしょうな。

それにしても日曜日のシドニー空港は、帰国するラグビーファンで大変な混雑、シドニーオリンピック時よりも混雑していると言う話も出ていました。 ラグビー決勝のスタジアムには軽く8万人を超える観客でしたから、シドニー市も随分と観光収入があったようです。

さて同じ週末にはバサースト(シドニーの西)で24時間レースが行われていました。 モータスポーツ好きの僕ですが、どうも耐久レースというのには食指が動かないと言うか。
とくにこの「バサースト24時間」はカテゴリーの設定が、オーストラリアの英雄「ピータ・ブロック」のためにお膳立てされているのではと感じるようなもので、僕の予想通り「60歳」に近いこの老レーシングドライバーの優勝で幕を閉じたようです。
僕はスタートだけ見ていました。 もし僕が「宝くじ」にでも当たったら、日本からもっとマシなマシーンとドライバーを連れて来るんですけどね。

世界的にも名の通ったこの耐久レースですが、アメリカと同じように派閥争いから、(インディーシリーズと、CARTシリーズのように)一流のドライバーが全員参加しているわけではなく、今や「スーパーV8」に押されて、興味の薄いレースになってしまっているのがまことに残念です。
だから盛り上げるためにまた引退していたピータブロックを引っ張り出し、優勝しやすく「お膳立て」したような気がして。

スポーツ観戦三昧の週末でしたが、今週の週末からはいよいよテニスの「デイビスカップ」の決勝がオーストラリアで行われますので、またまた見逃せない。
ラグビーでは優勝を逃してしまったオーストラリアですが、対スペインには是非勝ってデイビスカップを獲得してもらいたい物です。


2003年11月25日

メルボルンのあるヴィクトリア州で使用されているスピード違反取締りの「スピード・カメラ」が随分といい加減らしい。 
つまり違反車を検知(感知か)した場合、車速を測りその車の写真も撮る訳だが、この速度検知装置が「でたらめ」な速度を記録したりするらしい。 
20年以上も前の古い日産車(日本名は確かサニー)が時速164キロを出していたとされ、運転者が多額の罰金以外に免停処置を受けたが、その車は最高速度が時速140キロは超えるはずは無い車輌だとか。
もっと酷いのは大型トレーラーで最高速度はせいぜいこれも140キロ止まりのはずなのに、176キロ出していたと記録されていて、捕まった運転手もビックリ。 

これらの明白な間違いによって、違反はしていないのに制裁を受けた車が他にも多数あるらしい事が発覚、今ヴィクトリア州ではこの「スピード・カメラ」の使用を一切停止しているらしい。 
カメラの数はニュー・サウス・ウエールズ州と比較するとたった3分の一しかないらしいが、それでもこのカメラによる罰金収入が年間数百万ドル(何億円)にも上るそうである。 
大変な収入源になっているとか。 

僕は運良く今まで一度も捕まった事は無いのだが、我が娘のように不注意を「得意」としている場合など、彼女の自宅近くのもう10年以上も前から設置されていて、大きな看板に「ここにはスピード・カメラが設置されています」というのが有る通りでも捕まっている。  それも二度まで。 

このような場合には、本人が運転に集中していない証拠な訳で、(つまり知らず知らずのうちにスピードが超過してしまっている)事故にも繋がる可能性が高いわけで、罰金を取られても致し方ないのだが、この「間違い」ってのは困りますな。 
数週間もしてから違反通知書が届いて、はたして自分はその場所を通ったのかも確かでないような物忘れの酷い年齢になってきて、その時に10キロほど制限速度を超過していたかどうかなんて思い出すのはまず不可能ではないかと。 

先日もいきなりRTAから手紙が来て、開けてみたら「XX年XX月XX日、シドニーハーバブリッジのXX番ゲートにおいて、XX時XX分に料金を払わずに通過した」というような内容で、これにはビックリ。 
つまり僕の場合は自分の持っている「イー・タグ」という自動読取装置のための発信機か、ゲートにある読み取り機がちゃんと作動しなかったからで、わざわざ電話をかけて、自分の「イー・タグ」のシリアル・番号を知らせ、罰金が課せられるのを防いだのですが、その対応に出た職員はこのようなトラブルには随分と慣れているようなので、ハーバーブリッジの読取装置がちゃんと働いていないのではと言ったところ、色々な可能性が有ると話しておりました。 

通過速度が高すぎる場合。 前後の車との車間距離、つまり前の車にぴったりつき過ぎた場合。 または後続車にぴったりつかれた場合。 
フロントウインドウにある発信機の位置や角度によっても読み取りミスの可能性がとのこと。 
その上、車種によってはフロントウインドウの角度か色か理由は判らないが機械が読み取り難いのも有るとか。 (ボルボのある車種とかは有名らしい) 
「スピード・カメラ」を含めこのような間違いで、罰金を払わされていたらたまったものではありません。 

勿論日本でもこのスピードカメラは使われているとは思いますが、間違いって無いんですかね? 
ニューテクノロジーによる無人化などの高能率化は結構だが、間違っていた場合とんでもなく、連続でそのミスを繰り返していくわけで、やはり日本製のは正確なのかもしれませんが、何となく不安になってしまいます。



2003年11月26日

僕がアーチェリーに興味を持ち、地元のアーチェリークラブで初心者用のレッスンを受け始めたのが今年の8月、ちょうど3ヶ月がたちました。 
以来すっかりハマってしまって毎週日曜日には練習に出かけています。我が家から車で15分程の距離にあるランドゥィックは「Latham Park」にある(本来はフットボールグラウンド)の練習場にせっせと通っています。 
この日記に何度も書いているように、シドニーはずっと干ばつ続きで、8月以来雨で練習が出来なかったのは先週の日曜日だけ。
ということは僕がボルネオに行っていた週を除くと、すべて練習できていたということで、少々上達もしてきました。 
自分でも少々自信が出てきたと感じていたら、12月の大会に出場するようにクラブから言われてしまった。 
始めてまだ3ヶ月しか経たないオジサンつかまえて大会に出ろなんて言われてもと思ったのですが、我がクラブ主催の大会だからとの事で出る事になりました。  結果はおって報告します。 

さて、僕が始めたちょうど同時期に何人かの生徒がレッスンを受けに入ってきたのですが、その中に若い東洋人の男性もいました。 
年齢は30歳いくかいかないかといったところでしょうか。 クラブには結構東洋系のアーチャーもいるので別に珍しい事でもなく、特にその男性と話をする機会も無かったのですが、彼はレッスンの初期の頃に同年代の男性(オーストラリア人。 彼は練習には参加せず見ているだけ)と来ていたので、よく見かける東洋系と白人の「ゲイ」のカップルだろうと思っていました。 

僕自身が余り社交的でなく、この男性もいつも黙々と口数少なく練習をしているので、話すチャンスが無かったのです。 
2週間ほど前に練習の合間に彼がシドニー・オリンピック競技場の中にあるアーチェリー・コンプレックスにも練習に行っていると言うのを聞いて、話をしてみました。 
僕も前からこの素晴らしい設備の中で練習をしたいと思っていたからです。  彼は水曜日に休みが取れるのでオリンピック競技場に行っているとの事。 
で、よくよく聞いたら何と電車でホームブッシュまで行ってそこから歩いてアーチェリーグラウンドまで行っていると言うのです。 
確かホームブッシュの駅からは4キロ以上はあったはずで、歩いたら1時間近くあるはず。 
で、それなら僕も行きたいから僕の車でと誘ったのです。 

彼の名前は「カール」容姿は完全に東洋人で、喋る英語は完璧なアメリカ訛りなのです。 一般的にオーストラリアで出会う東洋系の人達は東洋訛り(というか多くが中国系訛り)の英語を喋るか、その子孫でオーストラリア育ち完璧なオージー訛りの英語を喋るかに分かれます。 
で、彼のアメリカ訛りに興味を持ち「君はどこ出身?」と聞くと、案の定アメリカだと言う。 
東洋系のアメリカ人という事なので「何系?」って聞いたら何と「母親が日本人」と言い、少々日本語を喋り始めたのです。 

今まで2ヶ月近く毎日会っていたのに、何だ日本語を理解できるのかとビックリ。 
母が日本人で父親はアメリカ人(白人)だと言うのですが、もう全然ハーフに見えない。 わが娘よりも完璧に東洋人100%と言う顔をしている。 興味を持った僕は色々質問責めにしてしまいました。 

18歳で一人でオーストラリアに来て現在31歳。 大学を出てから現在はクラシック音楽のスコアーを制作する仕事をしている事。(ニュースサウスウエールズ州にとどまらずオーストラリアの有名どころのシンフォニーのスコアーはほとんど彼の会社で制作しているとの事) 
両親は離婚している事(母にとって本当に離婚は良かったと独り言のように僕に言っていた)
アメリカに住む母とは仲が良い事。 母親はまだ60歳ちょい前のようですが、この両親の話はあまりしたくないような感じ(離婚が原因か)。 

で、本日一緒に練習に行ったのですが、途中で彼をピックアップするので家に迎えに行くといったのですが、(どうも我が娘の家とかなり近くらしい)近くのオックスフォードストリートに出て来るからと言うのでそこで待ち合わせ練習に行きました。 
彼も始めたばかりなのですが非常に熱心で黙々とやっております。 
彼のカテゴリはー僕の弓とちょっと違って「ベアーボウ」と言い、照準も何も付いていない(付けてはいけない)もの。 

どうしてそのカテゴリを選んだのかを聞いていたら「日本の弓道に通じるものが有るから」と。 
どうやら彼はアメリカ生まれのアメリカ育ちですが愛する母親の出身国「日本」への興味も有り、ましてや自分のルーツにも繋がる日本の弓つまり「和弓」に近いものをやりたかったようです。 
(オーストラリアでは和弓は手に入らないし、手に入っても和弓の競技は無い) 

やはり彼にとって自分のアイデンティティーに繋がる物なのでしょう。 で、話していても非常に好感の持てる青年なのでこれからも一緒に練習に行きましょうということになったのです。 

で、女房に「また若いボーイフレンド見つけちゃった」と言ったら苦笑しておりました。 考えてみるとカートのレースをしていた時にもデイミアンというわが娘と同年代のレーシングドライバーと非常に仲良くなって、ウーロンゴンなんてシドニーから100キロ近くもあるところから我が家に遊びに来ていたほど。
今回のカールも彼の母親と僕はほぼ同年代なのですが、よっぽど僕の精神年齢が「低い」のか、なぜかいつも自分の子供用のような年齢の人達と馬が合ってしまいます。  変です。
 


2003年11月27日

村上龍氏が発行編集をするメルマガ、Japan Mail Media の配信を受けるようになって久しいが、最近その中に出ていた広告についてちょっと書きます。

これはスイスにある銀行「プライベートバンク」の宣伝で、日本人の顧客獲得を狙っているようです。
「あなたもスイスのプライベート・バンクに預金しませんか」というよう内容で、とても手軽にスイスにある口座に(隠し?)預金ができるといった調子です。
しかしこれを見てちょっと考えさせられました。

というのも「スイスのプライベート銀行」、これが非常に曲者なのです。 実は女房の父が健在だった頃の話です。 義父は節税が趣味みたいな男で、ありとあらゆる方法で節税に励んでいました。 
晩年は若い後妻のために大分浪費し、彼が他界した後、残した遺産を色々調べたが、それほどの財産はありませんでした。 

ところが一つだけ非常に気になる書類が出てきたのです。 
それはスイスにあるプライベートバンクの口座でした。 
彼は節税に励むあまり、スイスにまで隠し預金を持っていたのです。 
女房と僕がまだロンドンに住んでいた頃には、ヨーロッパに遊びに来る度にスイスにも足を伸ばしていたので、スイスの銀行に口座を持っているらしいと言う話は聞いていました。 
義父の死後、女房を含め遺族が財産の整理をしていて、当然このスイスの口座も調べようとしました。 

しかしスイスの銀行へ文書での問い合わせにも、中々要領を得ないので、オーストラリアから電話も何度かかけたのです。 
ところがこれが非常に不透明と言うか、彼の口座にいったいいくらの預金が残っているかの「金額」を開示しないのです。 

遺族全員の信任状を持った人間がスイスに出向かない限り、詳細を公開しないと言うのです。 
で、同時にその電話の応対に出た銀行員は「わざわざオーストラリアからスイスに出向かれるほどの金額では有りませんよ」とも言ったとの事。つまり金額は教えられないが、わざわざ旅費をかけてスイスまで来るほどの額では無いと言っているのです。
 
義父の晩年の浪費から、確かにそれほどの金額が残ってはいないのではないかとも十分考えられたのですが、いくら減っていたとしても、額は知りたいわけです。 
ところがスイスバンク側は頑として公開しませんでした。
結局遺族の間で色々話し合いはもたれたのですが、いったい誰が代表で行くか、そしてその費用は誰が出すか、もし本当にたいした額ではなかった場合、つまり損失が出た場合どうするのか。
後妻も絡んで非常に複雑な関係のために、物事の判断もスムーズには行かず、わが女房も骨折り損はしたくは無いし、わざわざそのためにスイスくんだりまで出かけて行く気もしないしということで、結局そのまま放置の状態になってしまったのです。

先日もオーストラリアの新聞に、ある高名政治家も絡む脱税容疑で、あるスイス銀行に口座の金の流れをオーストラリア政府が調査しようとしたのですが、結局拒否されてその政治家は無罪になってしまった事があります。 
つまり脱税をしたい、マネーロンダリングをしたいという人には、非常に便利なのでしょうが、しかし預金者が誰にも詳細を言わずに死んでしまった場合には、下手すると我が義父の場合のように、結果的には銀行がすべて取ってしまう(いや盗ってしまう)可能性は充分有ります。 

義父の場合でも何千万円も残ってはいなかったとは思いますが、何百万円の場合でも銀行側は「たいした額ではない」と嘘をつけばわざわざスイスまで調査に出向かない限り、調べ様が無いとも言えるからです。
いや嘘ではなくとも、例えばオーストラリアからスイスまで航空運賃を払いホテルの宿泊してという総費用を彼らは100万円はかかると言い張れば、確かにわざわざ来る価値はありませんよなんて言う論法も通ってしまうわけです。 

ですから日本でもメーリングリストのようなところで「スイス・プライベートバンク」の宣伝をしている、つまり一般人にも宣伝しているのを見ると、本当に判って使わなければかなり危険なのではと思ってしまう。
もちろんこのメルマガに出ていた銀行がそのような問題を起こす可能性が有るとは思いたくありませんが。 

万が一の事が有った場合(日本人職員を置いているところなら良いが)スイスに問い合わせるのも「英語」か「フランス語」で行う必要があり、電話一本かけるにしても、日本人にはハンディとなる可能性が大いに有るのですから。 


2003年11月28日

MSNのニュースを見ていたら、「金八先生モデル校長自殺と」出ていました。 
僕はこのテレビシリ−ズの名前は聞いたことは有るけどそれが放送されたころはすでに日本には住んでいなかったので、観たことは有りません。
この校長先生の書いた本の内容の一部が、金八先生のシナリオの中で使われたのだそうです。 

で、僕がこのニュースに注目したのは、この校長先生僕らと同じ年齢(まだ55歳)だということ。  そのニュースには彼が自殺した決定的な原因が不明で回りも驚きを隠せないとの事。 
このニュースを見ていて僕はある人のことを思い出したのです。 

わが娘が通っていた高校の同級生の父兄で、中国系の医者がいました。 彼は奥さんも確か建築家で経済的にも安定し、娘である生徒の成績も優秀、まことに羨ましい幸せな家庭という印象でした。 
娘と同級生の家族ということもあり、一緒にバーベキューパーティーに参加したり多少の付き合いはあったのですが、その医者である父親「K」さんは、いつもニコニコとしていて非常におっとりとした、あまり口数も多くない紳士でした。 

ある日娘が学校から帰宅して、非常にショックを受けたというような顔で「K」さんが自殺したと話したのです。 
僕らは多少の付き合いはあったが、彼が自殺をしてしまう原因をすぐに考えられるほど、彼のプライベートを知っているわけではなかったのですが、「狐につままれた」ようなショックを受けたのを覚えています。 
つまり「なぜ彼が」とすぐに思ったのですが、しかし我々には思い知らない原因が有ったのだろうかと、その自殺の内容を娘に聞いてみました。 

何でもその日「K」さんは仕事(医者)のお休み日で家にいて、昼近くになって家族にちょっと出かけてくると言って、そのまま帰らぬ人になったそうです。 
最初、家族は近くの店に買い物でもしに行ったのだろうという思うほど普段とまったく変わらず、普段着でほんとに「ちょっと出てくる」という感じで失踪したのです。 

で、彼の訃報はその日すぐに警察からの連絡で家族が知ることになるのですが、まだ失踪願いを出す前のことでした。 
なんと彼は自宅から車でシドニー湾入り口のサウスヘッド(観光の名所)に行き、そのまま見晴台(ギャップと言う名称がついています)から飛び降り自殺をしてしまったのです。 

ここは高さが50メートル前後はあろうという断崖で、そこからの外洋の眺めは素晴らしく、観光コースにも入っているのですが、実は自殺の名所でもあるのです。 
で、この「K」さん真昼間に家からそこに車でふらりと行って、そのまま観光客のいる目の前で、柵を乗り越えて飛び降りてしまったのです。 

昼間の観光客の目の前でしたから当然大騒ぎになってすぐに警察に通報され身元も判明して、彼が「ちょっと出かけてくる」と家族に言い残して出たその日には家族の知るところになったのです。 

遺族も全くあまりの驚きに声も無かったそうです。 
なぜなら家族にとっても彼が自殺する原因が全く考えられなかったからです。 しかし奥さんには、彼が50歳に入り更年期症状が出始めていたとは感じられていたそうです。 

そう、男性の更年期というのは女性のように月経が終わるというようなはっきりした形では出ないけど、このように非常に精神的に不安定になって、些細なことが引き金になって自殺に走ってしまうってあるんですよね。 
日本では僕らと同世代の人たちの自殺は結構多いそうで、ほとんどが「リストラ」された等のように仕事上の悩みなんてのは良く聞きます。
ある程度原因がはっきりしている場合が多いでしょうが、今回のこの金八先生モデルの校長の自殺の(原因は僕は知る由も無いのだが)など、全くの突然で、周りが唖然とする、というのを聞くといつも「K」さんの事を思い出してしまいます。 

 

 


マグパイへ戻る    過去の日記インデックスへ    最新日記へ