2004年10月後半の日記
by tom tanabe マグパイへ戻る
2004年10月15日
数日間続いた猛暑が去り、平年並みの気温に戻たのですが、体はすぐに順応せず、寒く感じる始末。
40度近くから25度へは落差が多過ぎます。
さて、先日池を掃除していた時に目にゴミが入ったのですが気にせず仕事をそのまま続けていた。
池で鯉を飼っているので、年に何度か掃除をする必要があるわけですが、鯉の糞なども有ってかなりバクテリアを含んでいる。
ですから目を真水で洗わなければと思っていたのだが忘れてしまい、風呂には入ったものの、目の中までは洗えるわけは無く、寝る前にどうも目がゴロゴロするので鏡で見るとかなり赤くなっている。
目を洗うのを忘れていたと気がついて、慌てて目薬を探すも無い。
しょうがないので真水に食塩を混ぜて目にたらし、洗浄したら慌てていたのか塩を入れすぎたのか結晶がちゃんと水に溶けず、目に入って余計ゴロゴロして痛い事。(全く慌て者なんです)
翌日起きたらまだおかしいので、すぐにボンダイジャンクションの医者へ。
普通なら主治医の池亀先生のところに行くのだが、すぐに予約が取れないので、朝7時半からやっているところへ。
そこで抗生物質の入っている目薬を処方してもらい3日ほど続けた。
運良く大事には至らなかったようだが、子供の頃に小学校のプールで結膜炎にかかってしまい何度も医者通いしたのを思い出しました。
考えてみると日本の眼科医は日本の歯科医と非常に似て、何度も何度も通院させるんですよね。
昔の日記にも書いたようにオーストラリアの歯医者さんは虫歯の治療でもほとんどが一回から二回の通院で治療が終わります。
昔日本から来た若い人のお世話をしていたので、僕自身の治療以外にも随分とは医者さんに連れて行って治療を受けたものですが、本当にすぐに終わってしまう。
治療を受けた日本人はあまりにも日本と違うのでいつもビックリする。
ではなぜ日本では何度も通院させるのか。
答えは見えていますよね。
じつはオーストラリアにもその「日本方式」で儲けようと考える歯科医がいて、日本語新聞などに広告を出している。
で、日本語が通じるというので(歯科医はオーストラリア人ですが日本語を話すアシスタントがいる)安心して日本人の患者が来ると、やっぱり何度も通院させちゃうんですよね。
今回も抗生剤の含まれた目薬を出してもらい、数日間続けて回復しないようならまたいらっしゃいと言われただけ。
つまり何度も何度も通院させても意味無いんですよね。 どうせ目医者に行っても洗浄と薬を注すだけでしょ。
そうそう目薬と言えば最近の日本は知りませんが、昔日本に帰るたびに街の中や電車の中刷り広告などで「胃腸薬」の宣伝と「目薬」の宣伝の多さに「日本に帰ってきた」のを実感していたものです。
ロンドン時代でも今のシドニーでもテレビのコマーシャルを含めて目薬の宣伝なんて見たことありません。
最近は日本でも減ったかな?
薬屋で誰でも購入できるような「目薬」というのはほとんどが「洗浄液」と大して違わないもので、多分思いっきり儲かる物なんでしょうね。
さて、最近歳のせいか映画シーンなどで感激すると「ジーン」と来て、自分では涙が出ている意識が無いのだが涙が頬をつたわっているということがよくある。
で、歳とともに「涙腺」が緩んだなんて言い方をするが、じつはこれはどうも緩むと言うより目の表面の涙の動きと関係があるらしい。
つまり潤滑力が落ちてくると言ったら良いのか。
涙が出た場合大量なら誰でも頬にたれるのだが、たいした量で無い場合は眼に涙を排泄する穴があって、それがちゃんと機能していれば頬につたわらない。
つまり普段から人間の目は少しずつ目の表面の潤滑のために涙を出しているわけで、その潤滑用の涙は頬にあふれ出ず、排泄口から出て行くのですが、この機能が落ちると言う事なんでしょうね。
そうそう先日薬屋で万が一に備えて目薬を購入しようかと見ていたら、何と日本製のを売っていました。
ロート製薬なんて書いてあって、さすが目薬天国の日本、オーストラリアにまで輸出しているんですね〜。
2004年10月18日
本日は一日雨、例によって僕は嬉しいのですがシドニーの水源地ではたった4ミリしか降っていないらしい。
太陽が出ていないので肌寒いとは感じていたのですが、午後買い物に出かける時に、車の外気温度計を見たら摂氏13度と。
先週39度で今日は13度って26度もの温度差があるんですよね。
こういうのも典型的なシドニーの気温ではあります。
注意しないと風引きそうです。
さて、一昨日の土曜日に「Herbie's Spice(ハービーズ・スパイス)」
という香辛料専門の店で行われたレクチャーに参加した経験がとても素晴らしかったので、これは是非とも日記に書かなければと。
http://www.herbies.com.au/
この店は1997年に開店したのですが、オーナーのハービーさん(本名はイアン)は長年香辛料の業界で生きてきました。
だいたい彼の母がオーストラリアで、初めてハーブについて本を出版したという経歴の持ち主なので、幼少の頃から香辛料に馴染むいわばスパイス・エリートなのです。
ですからHerbie
と言うのも本名ではなく「ハーブ」からつけられたニックネームなのです。
このハービーさんの店で年に何度か生徒数限定でレクチャーを行うのを我が娘が知って、是非行きたいと僕と女房を誘ったのです。
シドニーのグルメの間では有名な店らしいが、我が家からそれほど近くない(ROZELLE)事もあって、僕がこの店に行ったのは初めてでした。
店の奥にある部屋で14人の聴講生を集めて、スパイスについてのレクチャーがこれほど面白くエキサイティングだとは予想だにしませんでした。
そしてそれぞれのスパイスについて説明中に、奥さんがそのスパイスを使った料理(味見をするためなので一口大ですが)を作り皆に試食させる。
香りだけでなく味で納得させてくれるという仕掛け。 ご存知の方も多いと思いますが僕は非常に(異常に?)嗅覚が発達しているのか、興味が強いのか、とにかく「匂い」については大変関心があります。
そう先日の巨大な花を見に行ったのもその匂いを嗅ぎたかったから。
しかしそれほど期待して行ったわけではないのですがはっきり言ってこれほどスパイスについて網羅されている店だとは思わなかったし、彼の知識の凄さにも脱帽いたしました。
スパイス研究のためには世界中を飛び回っていて、自分の目で全て確かめているんすよね。 レクチャー(講義)の内容をここで書き始めたら、今日の日記では終わりそうには無いほど細かく内容の濃いものだったので別の機会に書きますが、オーストラリアに住む方で料理に興味のある方は是非一度この講義を受ける事をお勧めいたします。
たった35ドルですし。
僕がオーストラリアに来た1980年にはスパイス専門店はほとんど無く、ロンドンから引っ越してきた僕にとって美味しいインド料理などを作るべく本格的なスパイス(香辛料)を手に入れるのに苦労したものです。
で、当時僕はインド領事館の商務省に電話をしてシドニーで本格的な香辛料を販売している所を教えてもらったりしていた事を思い出します。
ハービーさんの講義の後に店で販売されている何千種類もの香辛料を見ていたら、何と彼が調合した「七味とうがらし」まで有って、僕は思わず嬉しくなってしまいました。
それ以外に最近僕にとって注目している中近東系のスパイスやモロッコのスパイスなども七味と一緒に購入しました。
ですから彼の店もこれからもっと注目を集める事でしょう。
さてグルメの王道と言えばフランス料理。 そのフランス料理もヌーベルクイズィーンでハーブや香辛料をより多く取り入れるようになってきた。
世界的な食のトレンドは多様化し、特に近年はエスニック料理などスパイシーな食べ物に人気が集まっています。
この手の店は日本にも有るのでしょうか。
レクチャーの後ハービーさんと話していたのですが、彼は外国にもレクチャーに行くらしい。 日本に連れて行こうかしら。
↑それぞれの写真はクリックすると大きくなります。
左の写真はレクチャー中のハービーさん。 左手に生徒(僕一家も含め)14人ほどが座っているわけです。
奥さんのリズさんと一緒に店の中で。ご覧のように棚にはぎっしりとスパイスが。
店の外観、スパイスだけに赤く塗ってあります。
745 Daring Street Rozelle NSW Sydney 2039
2004年10月19日
日曜日にオーストラリアはフィリップ島で行われたバイクの世界選手権でバレンティノ・ロッシのチャンピオンが決まりました。
はっきり言って「凄い」ことです。 昨年までホンダで王者を続けていたロッシが今年からヤマハに移ると発表した時に、多くの人が「いくらロッシでも非力なヤマハではいったい何戦勝てるのかしら」と考えたものです。
2004年度のチャンピオンまでも獲得してしまうなんて、本気で考えていた人はほとんどいなかったと思います。
チャンピオンを決めた日曜日のレースを見ていて、今年一年間の戦いの縮図を見ているようでした。
つまり誰が見てもマシーンのポテンシャルはホンダの方が上、馬力の違い(と言うかスムーズなパワーカーブを描くエンジン)を、ヤマハに乗るロッシの天性のライディングテクニックで補ってお釣りがくると言う凄さでした。
おめでとう!ロッシ。
さて、僕の日記にも書いた映画「スーパー・サイズ・ミー」
http://www.supersizeme.jp/
ついに来年の正月に日本公開が決まったそうです。
この映画ついては僕の日記の中ですでに書いたのですが、是非見ていただきたい。
そしてくれぐれも勘違いして欲しくないのは、「毎日3食マックを食べる人間なんかいるはずが無いから非現実的な事だ」とこの映画について判断する事。
じつはたまたま数あるファーストフードの中でもマックを取り上げた(絞り込んだ)だけで、オーストラリアやアメリカには毎日ファーストフードを食べている人間はいくらでもいるのです。
つまり今日はピザハット(日本に有るのか)、明日はケンタッキー、次はマックでそれからタコス(メキシコ料理。これもアメリカにはチェーン店が沢山有る)とメニューが変わるだけで、ファーストフードを毎日食べているという本質は同じなんです。
特にそれらのファーストフード店というのは、マニュアルにもできる限りポテトチップスやソフトドリンクを抱き合わせで売るようにしているわけで、これこそがファーストフードの元凶なのです。
糖分が多いだけでなく、何を食べるにもコーラ等のソフトドリンクと一緒に取るという習慣ができてしまう。
さて映画と言えば女房がフェアファックス社のレンタルDVD会員になったので相変わらず続々と映画が送られてきます。
前から観たかった映画を片っ端からリクエストしているせいですが、在庫が無いためか大分前に申し込んだのに到着しないのもあります。
シュワルツネガーの「パンピング・アイアン」もその一つ。
この映画の事を知っている方は少ないでしょうが、確か1977年頃に製作されたドキュメンタリー映画です。
僕はこの映画をロンドンで観たのだが、その映画を観るように勧めたのはファッションデザイナーのヴィヴィアン・ウエストウッドでした。
彼女とは仕事の関係で付き合いがあって、彼女の店でお喋りをしていた時にこの映画の話題が出て「是非観ろ」と。
この映画に出てくるボディービルダー、アーノルド・シュワルツネガーが今日のカリホルニアの州知事なんて。
もう一つ華氏911を製作したマイケル・ムーア監督の「ボウリングフォーコロンバイン」も送られて来ていたので観たのですが、銃規制が主題のこの映画の冒頭の方のシーンで「どんなタイプの銃を持っているか」というムーア監督の質問に「ナインミリ(9mm)」というサイズが良く出てきた。
つまり銃の口径の(サイズの)話なのですが、銃が本家のようなアメリカはインチ表示、相変わらず頑としてメートル法を取り入れない。
ところがアメリカの「伝統」でもある銃のサイズがミリ表示ってこれはとても興味深いですな。
今ハマっているアーチェリーにしても、僕の手元にある道具はアメリカ製(HOYT社等)や日本製、韓国製それにドイツ製の製品が混ざっているわけだが、アメリカ製だけがインチなんですよね。 使っているネジにしても全てインチネジ。 それなのに銃が「ミリ」ってのは面白い。
話が飛んでしまいましたが、この映画でマイケルムーア監督はアカデミー賞を獲得し、表彰式で「有名な」ブッシュ批判をしたのですが、映画の中で銃の被害者と一緒に大手スーパーマーケットのK−マートに押しかけ、銃や銃弾の販売を止めさせたシーンは感動ものでした。
この映画については書きたいことは一杯あるのですが、別の機会にします。
スーパーサイズミー、マイアーキテクト、そしてこの映画や華氏911を含むマイケル・ムーア作品などドキュメンタリー映画がとてもエキサイティングな時代になってきたと感じます。
CGでコテコテに作り上げたフィクションが食傷気味な僕にとっては。
2004年10月20日
本日の日記は都合によりお休み致します。
2004年10月21日
日本では台風の被害が大分出ているようでオーストラリアのニュースでも報じられています。
台風が日本を襲う回数が年々増えているように感じるのですが、これも地球の温暖化のせいか。
日本のニュースで普段はほとんど川底が見えている「鴨川」にまで溢れそうに流れいている水を見ると、少しはオーストラリアに回してくれないかといつも思うもんです。
シドニーの水不足問題は何度も僕の日記に登場していますが、やっとと言うか今頃になって、州政府も重い腰を上げ始めたようです。
色々な対策が論じられていますが、排水の再利用まで論じられております。
今のままだと2006年にシドニーの「上水」は完全に枯渇してしまうらしい。他の場所から太いパイプラインを敷いて、シドニーに水を運ぶ方法などいろいろ論じられているようですが、これは本当にシリアスな事だと僕は感じます。
そのうち、水道料金も使用料の少ない家庭では今のままの料金だが、一定量を越えると料金が倍増する設定になる可能性も大とか。
我が家のように芝生や庭の樹木に水をやる必要がある家庭では、水道料金も今より倍増てしまうのは必至ですから。
それにしても何とも皮肉と言うか、州政府が動き出したら、この所雨が続いております。
まだまだ焼け石に水の状態では有るらしいが。
さて、
先日の日記にシドニーのスパイス専門店でハービーさんの講義を受けたと書きました。
「ハーブ」や「スパイス」の歴史や調合の仕方などが主だったのですが、その講義の中での興味深い事をいくつか書いてみます。
「もし唐辛子等の辛い物を食べて口の中が火事になったら、皆さんはどうしますか」と。
「ヒェ〜!!!水みず〜!!!」なんて、結構水を飲む人が結構多いと思うのですが、じつはこれは間違ってるんですよね。
水は口の中(つまり主に舌)で感じている「辛さ」をちっとも減らしてはくれないのです。
一番良いのは何と「砂糖」。 もしレストランでどうしようもないほど辛く感じたら、珈琲などに入れる砂糖を少々もらって舐めるのが一番とか。
砂糖の次に効果的なのが「ミルク」。 ビールもそれなりに効果がある、またパンやご飯をよく口の中で噛むのも良いそうです。
さてこの辛さ、タイ料理などでは当たり前のように赤唐辛子等を使って辛さを出していますが、ハービーさん曰く、タイ料理などは元は唐辛子は使っていなかった、それほど辛い料理では無かったのではないかと。
それを聞いて僕は一瞬「この人、タイ料理とか良く理解してないのかな?」と思ってしまった。
タイ料理には必ず唐辛子を入れますから。
僕はタイ料理の教室に9週間も通って、一応マスターしたつもりになっていたのです。
とこらがハービーさん曰く、じつは「唐辛子」というのは南アメリカが原産で、コロンバスやバスコダガマの時代に西欧人達が発見、その後世界に広まっていった歴史を考えると、東南アジアや韓国の赤唐辛子を多く使った料理と言うのはその後の事なのであると。
ご存知の方も多いと思うが、コロンバスやバスコダガマ、またマゼラン達が世界航海に出かけた経済的理由の一つ(と言うより最大に理由)がスパイスを見つけることだった。
当時、「胡椒(コショウ)」は信じられないほど価値のあるもので、その時代にイギリスでは家賃を払う時に「金」で払うか、「胡椒の粒」で払うという習慣も有ったそうです。
現代では英語で「ペッパーコーン・レント」と言うと、非常に安い「家賃」と言う意味だが、その時代は胡椒の粒(ペッパーコーン)があまりにも貴重だったので、お金の代わりにそれで払うこともあったのですが、いつの間にかその「ペッパーコーン・レント」の意味が全く逆になってしまったのだそうです。
講義の内容を書き始めたら切りが無いのですが、今日の日記の最後に「白胡椒」と「黒胡椒」について。
じつはこれ両方とも同じ物なのです。
で、乾燥加工する前は「グリーン(緑色)」なのです。
で、この緑色の胡椒の粒をそのままで乾燥させると「黒く」なる。
白胡椒は、このグリーンの粒をまず水に漬け、その後よく攪拌して回りの皮を取ってしまう。
それから乾燥させたのが白胡椒なのです。
では白胡椒を黒胡椒ではどちらが辛いか。
それはなんと水に漬けて処理してあるにもかかわらず、白胡椒の方が辛いのです。
この胡椒や唐辛子以外にも「コリアンダー」、「クミン(CUMIN)」、「シナモン」、「カシア(CASSIA)」、「タメリック(TURMERIC)」、「パプリカ」、「クローブ(CLOVES)」、「八角(STAR ANISE)」等など、それぞれのスパイスについて非常に細かい説明がありました。
いや〜ほんと参加して良かったと感じております。
その講義の内容については、またの機会に書いてみます。
2004年10月22日
女房がシドニーモーニングヘラルド紙を発行するフェアファックス社の新しいビジネスであるDVDヴィデオ・レンタルに申し込んで以来、続々とDVDが郵送されてきます。
まだ最初の一月の無料期間が終わったばかりなのですが、とても気に入っています。
で、女房がそのウエブサイトで申し込んだ作品が、次々と送られてくるのをすべて見る気は無いのですが、その中に「Lost In Translation 」が有ったので見てみました。
ご存知の方も多いと思いますが、舞台が日本なので気になっていたのですが、劇場へ観に出かける機会を逃していた。
で、感想から書くと「いや〜、ワザワザ出掛けなくて良かった〜!!!」って感じです。
もう少しマシな映画だと期待していたので正直言ってガッカリしてしまった。
僕は一応英語圏に住んで長いので、映画の中の英語の部分もほとんどわかるし、また当然日本語もわかるのですが(一緒に見ていた女房にも同じことが言える)この映画のタイトルのごとく、日本語の部分は英語の字幕が出ないし、英語の部分もここはオーストラリアなので字幕は出ない。
コミニケーションの行き違いがこの映画のプロットなのはわかるが、もう永年このような経験をして来ている僕にとっては、それほど面白くも無い。 似たようなことは日常茶飯事であったから。
だからストーリーの展開がちっとも面白くない。
だいたい主人公の設定で、シャーロット(若いカメラマンの妻)がエール大学の哲学科を卒業したというのに、初めて来た異国の地「日本」にちっとも興味を示さない。
つまりそれほどのインテレクチャルレベルの女性なら、旦那が仕事(撮影)で忙しくても、ここは初めて来た東洋の国、一人で「探検」に出かける「好奇心」が有るはず。
夫が仕事で出かけた後、彼女がホテルで暇を持て余しているシーンを見ると、非常に不自然に感じる。
もちろんそういう人間もいるのは十分承知しているが、全く魅力の無い人間に僕はには映ってしまうんですよね。
僕の妹の亭主、つまり義弟が商社で働いている時代、インドはボンベイだったかの支店長として赴任していった事があった。
インドなんか行きたくないと、海外赴任は拒否続けていたらしいが、どうしても行かざるをえず、結局3年ほどだったか駐在していた。
当然(?)のごとく単身赴任だったのですが、全く土地に馴染まなかったらしい。
その地の文化習慣に興味を持つことなく、食べ物も日本からできる限り取り寄せた物を食べていた。 会議などで日本に帰る度にアジの開きなどを抱えてインドに帰って行った。
僕はそれを聞いて、まあなんとも「もったいない」と感じた物です。
会社の金で、食住は完備(お手伝いさんが何人かついていたらしい)の環境で、違う文化の国を隅から隅まで見えるんですから、すごく羨ましかった。
で、そういう義弟にはガッカリしたのだが、まあ人それぞれだから批判する気にはならなかった。
しかし映画のヒロインがそういう行動を取るタイプだと、全然映画に入って行けないんですよね。
つまり主人公に魅力を感じてこそ映画(ストーリー)に入っていけるしょ。
彼女に魅力を感じなければこの映画のストーリー展開自体が面白くないわけです。
つまりハリウッド映画スターでサントリーウイスキーのコマーシャルの仕事で日本に滞在中という設定の、主人公が同じホテルに宿泊していて彼女と知り合い、やがてプラトニックな愛が芽生えると言うような内容ですから、僕が彼女に魅力を感じなければ、つまんない。
我が娘は面白かったと言うが、う〜ん、全く日本語の出来ないオーストラリア人はこの日本語の部分は全く字幕を出さない作り方にどう感じるのか。
かえってその方が楽しめる映画なのかもしれません。
しかし日本で公開される時には英語の部分は字幕が付くはずだし、日本語は当然全部理解できるから、つまり観客にとって判らない部分が無いから、逆にちっとも面白く感じないのではないか、あまりヒットしなかったのではないかと。
つまりこの映画の監督はわざと字幕をつけない事によって、観客も主人公と同じ環境に置くという意図が生かされない。
まあ英語を勉強中の若い人には言葉の違いによる行き違いなどは、参考になるかもしれませんが。
唯一の救いは、結局この2人が最後まで「きれいな関係」だった事かな。だから最後のシーンはちょっぴり活きているんですよね。
2004年10月25日
新潟地震の第一報を日本いる友人から電子メールで受け取った時、これほど大きな地震とは思いませんでした。
何しろ地震大国日本のこと、「日本で地震が起た」というニュースには慣れっこになってしまっていたのです。
しかし友人からその後も続々と情報が入り、その彼は上東京にいるのにもかかわらず、「船酔い」のような揺れを何度も感じていると聞いて、事態の深刻さを知ったのです。
神戸大震災が起きた当時僕はインターネットはやっていなかったので、日本から電話で知らせを受けるまでかなり時間が有りました。
しかし今や日本にいるのとほぼ同時にニュースが手に入る時代、隔世の感があります。
僕のように永年地震の無い国に住んでいると地震の恐怖を忘れがちになるものです。
しかしたまに日本に一時帰国している時に、「グラッ」と来るとすっかり忘れている分、大いに焦るんですよね。
それも高層ホテルなどに滞在中に地震を感じると、特に恐怖感が有る。
「地震、雷、火事、オヤジ」じゃないけれどオーストラリアのテレビニュースでも報じられるような大きな台風の被害のすぐ後がこれですものね、日本という国はなかなか難儀な国でもありますね。
被害に遭われた方には心から同情申し上げます。
さて、オーストラリアのテレビニュースと言えば最近妙に「政府からのお知らせ」が頻繁に流される。
内容は「テロの恐怖から身を守るために怪しい人(物)を見つけたら通報しましょう」というような内容です。
で僕はこんなお知らせ何の意図があるのかと不思議に思っていたら、何とまさにアメリカのブッシュのやっている事と同じ、「猿真似」なんですね。
米国の大統領選で共和党の支持を増やすためにブッシュは「テロの脅威」を執拗にテレビで流しているらしい。
その効果か今まで共和党が強かった州、例えばニュージャージー州等でもかなり支持率に変化が起きているのだそうです。
2000年の大統領選の時、この州では圧倒的に民主党支持が高かったのに、今回の選挙で9月に入ってからの世論調査では、下手をすると逆転の可能性も出てきているという。
ニュージャージー州はニューヨークの対岸、911テロ事件ではその恐怖を目の当たりにしているわけです。
ですからその恐怖を煽る事によって、テロに対して強い姿勢を打ち出しているブッシュ共和党の支持を上げようと言う魂胆なのだそうです。
そう言われてみると確かにオーストラリアでも、ハワード政府のイラク戦争参戦について、いまいち世論の評価を得られないのに対して講じた意図が見え始めてきますよね。
その効果が有ったのか先日行われたオーストラリアの総選挙ではハワードの圧勝に終わりました。
多分アメリカでも似たような結果になると僕は思っているのですが、イラクには「大量破壊兵器」があると言って始めた戦争も同じように、このような放送を何度も流す事による、一種のマインドコントロールってのは効果が有る分恐ろしいですな。
そういう意味では自分の欲しい情報だけを選べるインターネットの方が余程健全なのではないかと。
見たくない(読みたくない)物は避けて通れますから。
日本でも同じような「政府からのお知らせ」がテレビで流されているのかしら。
2004年10月26日
日曜日に行われたブラジル・グランプリで今年の幕が下りました。
F−1のレースが終わると「今年ももう一年が経ってしまった」と僕は感傷的になってしまいます。
それにしても、とうとう最後まで日本人が表彰台の真中に立つ事は無かったですね。 う〜ん残念ではあります。
来年に期待しましょうと書きたいが、どうもこの1年の琢磨選手の走りを見ているとよっぽど運が味方してくれないと来年も真中に立つ可能性は低いでしょうね。 まあ2位の可能性はかなり有るとは思うが。
ティームメートのバトンの走りと比較して見ていると、琢磨選手の方がハンドル操作すごく「忙しい」走り方でしょ。
だから予選アタックのようなここ一発な走りはそこそこ早いしレース中の追越などはかなりうまい。
しかし、2時間ものレースだとドライバーにとっては肉体的にも精神集中力にも限界があるでしょ、もっとスムーズに走らないと。
同じことがマシーンにも言えて、やはり機械的な負担も多いだろうなと察せられます。
だから、琢磨選手のマシーンの方が機械的なトラブルで途中リタイヤがバトンより多かったとは一概には言えないが。
バトン選手との最大の差はじつはドライバーを取り巻く環境と言うか、いわゆる「ブレーン」の差だと僕は考えています。
つまりモータースポーツの伝統が長いイギリスの選手であるバトンには周りに一杯「コースの攻め方」を伝授してくれる人間がいるのだと。
ですからこのサーキットならこのセッティングでこのコーナーはこういうラインを取ってと事細かにノウハウを持っている人(多分複数)がいるのに、日本人の琢磨選手にはそういう情報がかなり限られているのではないかと。
彼の場合は英語も堪能なのでティームからのアドバイスなども理解はできているはずなのですが、しかし実際にコースを走って戦っていた人間にしかできないアドバイスってあるわけです。
つまりテニスで言う「コーチ」が琢磨選手にはちゃんといないのではと僕は想像しているんですけどね。
もう少し具体的に書くと、この「コーチ」は各コーナーのラインの取り方だけでなくそのコースに合った車のセッティングにまで精通している人間です。
例えば良い例がシュウマッハー兄弟。
彼らは鈴鹿で1位2位でフィニッシュしたわけですが、兄のマイケルはともかく弟のラルフがえらく速かったでしょ。
ラルフのティームメート、モントヤは素晴らしいドライバーだが同じ車に乗っているとは思えないほどラルフの方が予選の時から速かった。
それは兄のマイケルと一緒に「鈴鹿の攻め方」を共有しているからなのだと思う。
ひょっとするとマイケルが持っている知識をコーチのように弟のラルフに授けたのかもしれない。
怪我で休んでいて復帰第一戦が鈴鹿だったので余計弟のためにマイケルは面倒を見たのではないかと思う。
同じ事が今回のブラジルGPでも言えるわけで、地元のバリケロはマイケルよりずっと速かったし、地元と言っても差し支えないコロンビア出身のモントヤの方がラルフよりもずっと速かった。
これを考えると多分佐藤琢磨選手には「素晴らしいコーチ」がいないんでしょうね。 だから余計「ハンドル操作の忙しい」走りになっているともいえるのです。
それにしても今回のブラジルGPのようにコース・コンディションがかなり変化するような場合にはモントヤ選手速いですよね。
そして最後まで乱れずキッチリ結果を出してくれます。
2位になったライコネンも素晴らしいドライバーだし、来年はこの2人がティームメート同士、今からワクワクしますよね。
いったいどっちが速いんだろうか。
さてレース後の記者会見を見ていて、優勝したモントヤ、試合後のインタビューで首の痛みを訴えていた。
彼だけでなくインタビュールームで横に座っていた3位のバリチェロもしきりに首の痛みを和らげるためか頭を振ったりしていた。
現代のF−1ドライバーにはは肉体的トレーニングは非常に大事で、誰も相当な持久力を保持しているのですが、このブラジルグランプリでは必ず多くのドライバーが首の痛みを訴える。
それはこのサーキットが半時計回り(左回り)だからなのです。
世界中のサーキットはほとんどが時計回り(右回り)の設計で、日本の鈴鹿サーキットもそうです。
しかしそうは言ってもただ単純に丸い円を回るわけではなく、どのサーキットも必ず左曲がりのコーナーはあるでしょ。
アメリカのインディーのようにただ単純にグルグルと楕円のサーキットを旋回するレースではないので。
ですから右回りのコースと言っても、右コーナーが左コーナーよりも多いだけでゼロではない。
その上、ドライバー達はシーズンオフなどに首の筋肉を強化するためのトレーニングもやっているはず。
しかし一年間ほとんど右回りのサーキットで戦っているために首を支える
筋肉のうち右側が特に発達してF−1の過酷な横方向の重力(サイドG)に耐えられるようになる。
どこのサーキットだって左コーナーだってあるから左側の筋力も発達しているはずなのだが、不思議なものでこのブラジルGP後に首の痛みと戦っていたというドライバーが多い。(まあコースのデザインも関係はしていますが)
3位になったルーベンス・バリチェロなんてブラジル出身ですから、地元のサーキットなのに。
と、書いていたらアメリカのレースは左回りが多いことに気がつきました。モントヤはこのインディーなどを走っていた選手、当然左コーナーにも絶えられるはずなんですけどね不思議でしょ。
全くF−1とは次元の違うけれど、カートのレースをやっていた僕も似たような経験は有ります。
「次元の違う」と書いたが実はカートの場合はF−1よりもソフトなスリックタイヤを使うので、横方向の重力はそれほど大きな違いは無い。
大きな差は加速や減速時の前後の重力でしょうね。
それとレース時間の差。
で、僕の家から一番近いカートのサーキットがイースタンクリークにできた時によく練習に行ったのだがここが半時計回りのコースだった。
左コーナーが右コーナーよりも4つほど多いだけと高をくくっていたのだが、初めてそこで練習をした日は首の痛みにびっくりしたものです。
一日中走っていたのだが最後の方はコーナー中に頭がべったっと右側に傾いてしまい自力で自分の頭を垂直に戻せないんですよね。
こんな経験はカートを始めたての頃には経験したことは有るが、だいぶ走りこんでかなり首に筋肉がついてきていたと自信が有ったのにびっくりしたものです。
早速その後はヘルメットに「ダンベル」をくくりつけ、首の左側筋肉強化に勤めたものです。
しかし当然F-1のドライバー達もトレーニングはやっていると思うので、これはひょっとすると左右の筋力のバランスの違いから起きるのではないかと思い始めたのです。
つまり首でも足でも左右のバランスが崩れるとそれ自体が負担になるのではないかと。
じつは今回のブラジルGPで5位を走っていた琢磨選手が最後の方でラルフ・シュウマッハーに抜かれて6位で終わってしまったのも、相当彼にも首の負担が来ていたためだと僕はにらんでいます。
まあ今年のシーズンオフにはうんと肉体を鍛えて来年良い成績を残すよう期待しております。
もっとも上で書いたように「ブレーン」の方がもっと大事なんですけどね。
2004年10月27日
ここ数週間ほどなぜか目覚めが悪いと感じていました。
もう少し正確に書くと毎朝妙な音で眠りを妨害されている。
決まって朝の5時ちょっと過ぎ。 しかし数分でその音は鳴り止んでしまうので何の音だろうと考えるも、また眠りについてしまうので、深く考えないでいた。
先週たまたまその時間にトイレに立ったらその音が聞こえてきたので、玄関から外を見てみると何と新聞配達の車が爆音を出している。
オーストラリアの新聞配達は車で来るのだが、その車の排気音が「ゴロゴロ」と低音系の大きな音なんですよね。
そうか!だから毎朝決まった時間に妙な音で眠りを妨害されていたのだと判った。 特に我が家の裏の家にも配達しなければいけないようで、狭い私道をその車で入って来て、ご丁寧にも袋小路のところで何度も切り返してUターンをして出て行くので酷い騒音なんです。
しかしその時は僕もパジャマを着ていたので、外に出て行く気が無く、後でこの新聞配達を雇っている新聞店に電話をしようとそのまま寝てしまった。
その日の朝女房に「原因が判った」と言ったら、彼女もずっと眠りを妨害されていたので「私が電話をして文句を言う」とその雇い主の所へ電話を入れた。
マネージャーが出てきたので、車の種類と騒音の事を説明したら「それは多分トーマスです、さっそく彼に話します」と言う返事だった。
ところが翌日もその次の日も全く改善されず同じように騒音を立てながら私道を入ってくる。
僕はさすがに頭に来て寝巻きのまま飛び出し、袋小路でUターンしてきたこの車の前に立ちはだかって停止させた。
そして騒音で毎朝睡眠を妨害されていると言いながらマフラーを見ると、改造車特有の土管のように太い排気管が車の後ろから突き出ている。
思わず僕は「こんな改造車で早朝から新聞配達をするって、常識が無さ過ぎる」と強い調子で問い詰めると、その新聞配達の若者はこちらが拍子抜けするほど率直に騒音を出している事を認め謝ったのです。
で、「じつは数日前に新聞店に電話をして騒音の事を相談したのになぜ無視して相変わらず来ていたのか」と僕が詰問すると、「いえ新聞店からは何も聞いていませんでした」と言う。
人の良さそうな、20歳くらいのこの青年はオーストラリア人ではなく、かなり訛りのある英語を話す。
多分東欧あたりから来た移民か英語留学生がアルバイトでやっているものと思われる。
とにかく僕は「改善」を頼み、一応新聞店のマネージャーの方にも電話を入れるからと言っておいた。
その日10時頃に今度は僕が新聞店に電話を入れると女房が話した同じマネージャーが出てきたので、「全く事態は改善されず相変わらず騒音を出している。 先日改善を要請した時にそのドライバーに話すと約束したのに、今朝そのドライバーを捕まえてみたら、全く聞いていないと言う。 一体どうなっているのだ」と強い口調で言うと何と!「その配達員は契約で配達を頼んでいるだけで、その車は我々の所有ではないから、何もできない」なんてぬけぬけと抜かす。
そう、今度は完全に開き直ってるんですよね。
僕は「その彼に仕事を出しているのは新聞店である、お客が迷惑を被っているのなら責任は新聞店にある」と言うのだが全く話がかみ合わない。
僕はその改造マフラーを純正の部品に戻せば眠りを妨げるような騒音は出ないのだから、早朝の新聞配達にその車を使用するのなら、すぐに修理すべきだと言うのだが「誰が修理費を払うのか」なんて言い出す始末。
「修理できないのであれば、そういううるさい車は使うべきでない」と言っているのに「他に配達をする人間がいない」と全く取り合わない。
(注:この地域には何人も配達員はいるのです)
僕はもう呆れてしまい「それなら明日から我が家の横の私道には乗り入れさせない」と言って電話を切った。
考えてみると昔住んでいたロンドンでは、早朝やって来る牛乳配達は住民の眠りを妨害しないために電気自動車(そう!もう30年も前から)で配達していた事を思い出した。
ところがここオーストラリアだけでなく、日本でも結構早朝の配達に気を使ってないんですよね。
まだ僕の親が日本にいた頃、たまにロンドンから帰って泊まっていると、やはり早朝に新聞配達や牛乳配達のオートバイの音が耳についたのを記憶しています。
やはり文化の違いかもしれないが、騒音に対する配慮が違うんですよね。
日本の場合は50ccの小型バイクだからまだ許せるが、今回のような改造マフラーの車なんてほんと「トホホ」でしょ。
その後その配達員は横の私道には車で入って来ないで歩いて裏の家まで新聞を配っているようだが、相変わらず我が家の前や近所に爆音を立てながら配達しております。
RTA(陸運局)に電話をしてアドバイスをしてもらったところ、1986年以降に生産された乗用車は90デシベル以下と規制されていて、もしやかましいようなら、車検証の提示を求め報告してくださいと言われた。
まあ何もそこまでとは思うし、このようなアルバイトはそう長く続かないから今我慢していればと考えるが、それにしてもこの新聞店の態度の悪さの方がよっぽど頭に来ますな。
女房が最初に話した後もこの車を見てもいないんですから。
2004年10月28日
昨日リバプールから帰って来たのが夕方の5時、母の部屋に行ったらNHKで新潟地震で行方不明なった親子の救出を中継していました。
僕は思わず「生きていた!」って驚いてしばらく見入ってしまった。
「親子3人が乗る乗用車が行方不明になっている」というニュースをインターネットネットで見た時に、僕は生存の可能性はかなり低いと考えていました。
で、昨日5時過ぎ(日本時間4時過ぎ)に途中から見たので、僕も混乱してしまった。
すでに昼前からNHKを見ていた母は、耳が悪いのか、頭の方も大分怪しくなっているので、「親子とも皆生きてる」ってさっき言っていたわよと。
で、担架で下ろされて来た母親の貴子さんもきっと生きているのだと思いながらその中継を見ていたのだが、その担架が川の淵、ヘリコプターの待機する所へ到着するまでさえ非常に長く感じられ、その上ヘリコプターから下ろされたワイヤー・ロープが担架を釣り上げ、機体内に入れられるのにしても「もう、何をグズグズやっているのだろう」もっと迅速にできないものだろうか、きっと大怪我をしているはずで早く手当てをしなければせっかく救出されたのに、なんて思いながら見ていた。
じつはその時点で息子の「優太ちゃん」は元気で救助隊員に抱きかかえられてすでに救出されているというのを知らなかった。
この中継では同時中継と、録画された数時間前の分を同じ画面の中で見せるので、僕は錯覚してしまい息子も母親も次々と運び出されているのかと思った。
結局「貴子さん」は即死に近い状態だったらしいが、しかしオーストラリアの今朝の新聞では、我が母がそのときに言ったように「NHK」では3人とも一応生存は確認されていると報道されている。
まあ誤報だったのでしょうが、そんなことは判らない僕は「ジリジリ」しながらその中継を見ていました。
優太君は大きな岩と車の間のわずかな隙間に自分で立っていたとの事ですが、と言う事は彼は車から投げ出されたのだろうか。
はたまた自力で這い出したのだろうか。 まだオシメをしているような幼児が。 ほんとまさに奇跡に近いでしょうな。
昔のJALの墜落事故「御巣鷹山」の時に子供が助かっていたのを思い出してしまった。
さて、そのNHKを見ていたら日本人の男性がイラクで人質のニュース。
で、調べてみるとこの男性、行った理由が良く判らない。
彼がニュージーランドにワーキングホリデーで来ていたらしいが、その後イラクに行ったのは家族も知らなかったとか。
このニュースを見て僕は昔やっていた「お仕事」を思い出してしまったのです。
僕はオーストラリアにワーキングホリデーで来る若者のお世話をしていたのだが、中にはあまりにも無知で「まあ〜、よくも外国に出てきたな〜」と、開いた口がふさがらないってタイプっていたんですよね。
例えば、その1
「ね〜、タナベさん。 もうそろそろオーストラリアでのワーキングホリデーもー終わっちゃうけど、日本に帰ったって面白くないでしょ。 だからこのまま違う国に行こうと思うのよね。 でさ、パリ(PARIS)に行こうと思うんだけどパリってローマにあるんだっけ?」って聞かれた事が有る。
「???あの〜ひょっとするとパリはローマって国にある街だと思ってるの?」と僕。
「え、違うの?。 じゃあパリはどこの国にあるの?」
「なに〜?そんな事も知らないで何でパリに行きたいと思ってるわけ」
「だってワタシ、ファッション好きでしょ。 で服装雑誌見てるとなんか一杯良い服が有りそうだし」
「雑誌見ててパリが出ているならフランスだって知ってるんじゃないの?」と僕が言うと
「あ、そうだよね〜、フランス、フランス。 そうそうフランスだったわね〜。ところでローマはフランスの隣の国なの?」といまだローマが国の名前だと思っている様子。
その2
「あの〜、じつは僕オーストラリアを色々旅行して見てみたいんですけど、オーストラリアには世界一大きな岩が有るって聞いたんですけど。」と、これは若い青年。
「あ、それはエヤーズ・ロックね。 臍(へそ)のようにオーストラリアの中心部にあって」と、僕は事務所の壁に掛かっている大きな世界地図を指差した。
その世界地図はオーストラリア製なのでオーストラリアがど真ん中に描かれている。
するとその青年は地図に近づいて、あらぬ方向を見ている。
なんと南アメリカ大陸の方を一生懸命見ているんですよね。
「ねえ、一体どこを見ているのよ、その地図の真中にオーストラリアは出ているじゃない」と僕。
すると今度はその青年地図の真中でも北半球の方を見ている。
僕はビックリしてしまって「ねえ、オーストラリアにワーキングホリデーで来ると決めた時に、いったいオーストラリアはどの辺にあるのかなんて見なかったの?」と言うと、
「エイビーロードって本見てたらオーストラリアにワーキングホリデーで行きませんか、みたいな広告があったから申し込んでそのまま来ちゃったから」なんておっしゃる。
このようなまるで「コント」にもならないような間抜けな話は掃いて捨てるほど有るのですが、それはまたの機会に譲るとして、僕がここで言いたいのは、今回誘拐されたこの青年、全く世界情勢というのを知らないのではないかと。
上記の「パリ行きたいオネーチャン」のように「なんか最近イラク、イラク、って名前よく聞くけど何か面白そうだから僕も行ってみようかな」ってな調子で出掛けて行っちゃったのではないかと。
アチャーって感じでしょ。 痛い目に遭って初めて目が覚めるのかもしれないけど、命無くしちゃったら今後の人生に生かせる経験にもならないし。
2004年10月29日
本日購入したDVDライター(バーナー日立LG GSA−4160B)をインスト−ルしたら、付属のソフトウエアーのトラブルで思いっきり「ハマって」しまい、何とかまともに動かせるようになったのは夜10時過ぎ、すっかり疲れ果ててしまい、本日の日記はお休みすることにします。
いや〜ここまでトラぶったのも久し振りです。
この顛末は明日(土曜日)か日曜日にでもアップいたします。
では皆様良い週末をお過ごしください。
2004年10月30日
久し振りに土曜日に日記を書きます。 昨日金曜日(29日)の日記に書いたように、購入したDVDバーナー(記録型ドライブ)ですっかりドつぼにハマッテしまっていたのです。
僕のアーチェリーの先生「トニー」が最近しつこく僕にDVDバーナーを買えと言う。 彼は僕と同年代なのですが僕に負けず劣らずPCオタクらしい。
彼は、前の日記にも登場したと思うが、子供の時に「ポリオ(小児麻痺)」に罹り左足が不自由。 椅子に座って射ります。
パラ・オリンピアンとして、オーストラリアを代表する優秀なアーチャーで、オーストラリア国内ではナンバーワン、障害者のためではないオープンクラスにも出てくる程。
そのトニーがサーバーを立てているわけでもないのに、インテルのXEONというプロセッサーを二つも搭載したのを自作して、「快適」なPCライフを楽しんでいるのだそうだが、どうせネットサーフィングくらいしか使用目的が無いのに随分無駄な事をと思っていた。
まるで、歩いても行けるような距離のコンビニへ、最新型のフェラーリを引っ張り出して買い物へ行くようなもんだと思っていたんですけど、どうやら彼はDVDで映像製作を楽しんでいるらしい。
で、このところDVDバーナーの値段も極端に下がって来たので、PC屋のジョンのところでLG製の最新型16倍の書き込みができるGSA4160Bというのを買ってきた。
考えてみると最近はアーチェリーにすっかりハマってしまっていて、僕の自作のマシーンもかなり古い。
ペンテァムのP−4にしようと考えてはいたが、どうせネットサーフィンと僕のホームページの更新くらい、ゲームをやるわけでもないしと、そのままになっていた。
DVDバーナーも同じ事で、僕にとってはどうしてもDVDでなければ容量が足りないというような馬鹿でかいファイルは無いし、足りなければCD−Rを何枚か使えば映画は別として、連続性の必要なファイルは無いので事足りていた。
僕はCDバーナーの時にかなり高いもの(リコー)を日本に行った時に購入した経験から、どうせDVDもすぐに手を出さなくともそのうち安くなるしと思っていた。
今のCDバーナーの値段なんてたった50ドル!(いや50ドル以下もある。日本円で3000円くらい!!!)でしょ、その昔オーストラリアではリコーが900ドル近くしたんですから、その値段を考えると今はたった5%で買えてしまう。 倒産しかけたバッタ品でも95%引きなんて無いような馬鹿馬鹿しいほどの安値。
いったいメーカーは利益を出しているのだろうかと心配になってしまう程。
ですからDVDも同じ道をたどる事は判っていたのですが、まあ最新型でも150ドルを切ったので潮時かと購入したわけ。
ところが、、、、。
全く同じ痛い目を、昔CDバーナーを購入した時にも経験をしたのですが、この手の「記録型ドライブ」用のソフトってやっぱり相性等が出やすく、一旦ハマったら手がつけられないほどの状態になってしまうんですよね。
CDバーナーの時にはイージー・シーディー・クリテイターというソフトでハマって結局再インストールを余儀なくされたが、今回も似たようなもんでした。
しかし前に痛い目に遭っていたので、「ドライブイメージ2002」でDVDバーナーを取り付ける前にイメージをバックアアップしていたお陰で昨晩中には回復したんですけどね。
それにしてもあまりにも不思議な症状に時間ばかりが掛かってしまった。
今回購入したLGのDVDバーナーの前には同じLGのCDバーナーがついていた。 で、同梱のソフトもバージョンは違うが同じ「NERO(ネロ)」。
だから問題が出るはずは無いと、高をくくっていた。
今回の同梱ソフトは「ネロ・エクスプレスやIN−CDなど」
で、CDバーナー用の古いネロをまずは削除(アンインストール)してからネロ・エクスプレスなどを導入。
PCの再起動をかけて設定を確認。
何の問題も無く、快適と喜んでいたらふとノートンのアイコンがタスクバーにに表示されていない事に気がついた。
あれっと思ってスタート→プログラム→ノートンと行って開こうとするとエラーが出る。
簡単に言うと、問題が発生しているのでノートンインターネットセキュリティーもアンティウイルスもスキャンを停止していますと。
最初はまさかネロのせいだとは思わないので、ノートンを再インストールするために削除をしようとするとこれまたエラーが出て削除もできない。
色々やっていたのだが一旦エラーが出るともう完全にお手上げ状態。
しょうがないのでバックアップを取っておいたイメージ(まだCDバーナーが付いていた時のイメージ)で元に戻し、今度は同梱のソフトを一つずつ別々にインストールして何が悪いのかを判断することに。
同梱のソフトは「Power DVD , Power Producer Gold, Nero
Express, In CD そしてAcrobat Reader」
最初からアクロバットリーダーは最新のが入っているので、チェックを外してインストールしたのですが、考えてみるとすでにDVD観賞用ソフトも入っているので、今度はその二つを外し残りの三つをインストール。
しかし全く同じ問題発生。 次にPowerProducerGoldを外して見たが変わらず。 という事はNero
Express か In-CDのどちらかが悪さをしていると判断。
しかしNero Express の方は今まで使っていたNero5で代用できそうなので今度はIn-CD
だけでインストール。
やっと!ノートンとのトラブルは出ないことを確認。
つまりNero Expressが原因か?
しかしなんと、今回リカバリーに大変お世話になった「ドライブイメージ2002」の起動が思いっきり遅くなってしまった。
今まではアイコンをクリックしただけでそのソフトが立ち上がるのに、もう壊れちゃったかと思うほど時間が掛かってから起動するようになってしまった。
まあドライブイメージというソフトは月に一回しか起動しない(毎月一度バックアップイメージを取るため)このまま使用して様子を見ようと思う。
PCマゾの僕なので、このようなトラブルは結構楽しんでしまう方なのだが、同じライティングソフトのトラブルで今回は久し振りにシラケました。
では皆ま良い週末を。